航空エンジン燃焼器解析への直交格子IB法の適用
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月～2023年1月)
報告書番号: R22JDA102G31
利用分野: 航空技術
- 責任者: 溝渕泰寛, 航空技術部門航空機ライフサイクルイノベーションハブ
- 問い合せ先: 南部太介, 航空技術部門航空機ライフサイクルイノベーションハブ(nambu.taisuke@jaxa.jp)
- メンバ: 菱田 学, 桐原 亮平, 唐津 卓哉, 桑原 匠史, 溝渕 泰寛, 南部 太介, 志村 啓, 八百 寛樹
事業概要
等間隔直交格子流体解析ソルバHINOCA-AEの航空エンジン燃焼器熱流体解析への適用により, 従来用いられてきた境界適合格子解析ソルバーで問題となっていた格子生成コストを削減し, 加えて実用的な精度での解析を実施可能とする. これにより, これまで利用が限定的であった航空エンジン燃焼器開発における数値解析の適用範囲を拡大することを目的とする.
参照URL
なし
JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点
大規模並列解析, 大量検証計算
今年度の成果
実機形状相当の燃焼器を対象として, 非燃焼及び燃焼条件での流動解析を実施し, 直交格子とImmersed boundary法を基としたソルバで実用的な精度での解析が可能であるか検証した. 保存性の改善など課題もあるが, 実用的な精度での解析が可能であることを確認できた.
図1: 格子密度が異なる4種類の計算格子
図2: 格子密度が異なる計算格子による速度分布比較
成果の公表
-査読なし論文
Takuya Karatsu et.al., "Cold-flow numerical simulation of an aero engine combustor with Immersed Boundary method" AJCPP2023
JSS利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: OpenMP
- プロセス並列数: 1 - 1634
- 1ケースあたりの経過時間: 168 時間
JSS3利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 0.55
内訳
JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。
| 計算システム名 | CPU利用量(コア・時) | 資源の利用割合※2(%) |
|---|---|---|
| TOKI-SORA | 14940636.68 | 0.65 |
| TOKI-ST | 1263.69 | 0.00 |
| TOKI-GP | 0.00 | 0.00 |
| TOKI-XM | 0.00 | 0.00 |
| TOKI-LM | 218.96 | 0.01 |
| TOKI-TST | 0.00 | 0.00 |
| TOKI-TGP | 0.00 | 0.00 |
| TOKI-TLM | 0.00 | 0.00 |
| ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
|---|---|---|
| /home | 1497.34 | 1.36 |
| /data及び/data2 | 124408.13 | 0.96 |
| /ssd | 32843.17 | 4.55 |
| アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) | J-SPACE | 3.81 | 0.02 |
|---|
※1 総資源に占める利用割合：3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合：対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
ISV利用量
| 利用量(時) | 資源の利用割合※2(%) | |
|---|---|---|
| ISVソフトウェア(合計) | 28.35 | 0.02 |
※2 資源の利用割合：対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月～2023年1月)