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発達した乱流の大規模数値シミュレーション研究

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)

報告書番号: R22JACA05

利用分野: JSS大学共同利用

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  • 責任者: 後藤晋, 大阪大学
  • 問い合せ先: 後藤 晋(s.goto.es@oksa-u.ac.jp)
  • メンバ: 荒木 亮, 安房井 英人, 江口 健斗, 後藤 晋, 林 健太, 岩下 航, 小井手 祐介, 本告 遊太郎, 村端 秀基, 松元 智嗣, 増田 颯人, 大馬 寛生, 関川 知生, 阪口 智律, 谷岡 寛也, 渡邊 大記, 吉井 究

事業概要

高レイノルズ数の発達した乱流は航空宇宙工学が関わる種々の流れで本質的な役割を演じるので, その予測や制御は様々なプロジェクトにおいて重要である. さらに, 高レイノルズ数の乱流を効率よく数値的にシミュレートするためには, 小スケールの運動をモデル化することが必須である. このような乱流モデルは, 乱流の小スケールの統計の普遍性に基づく. 本研究課題の主たる目的は, 乱流や乱流輸送現象の普遍性の起源を明らかにすることである. とくに, 複数の異なる境界条件下における発達した乱流の大規模な数値シミュレーションを実行することにより, 乱流の小スケールの運動の詳細(渦の階層, その生成維持機構, さらに輸送現象に果たす役割)を明らかにすることを具体的な目標とする.

参照URL

なし

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

乱流は航空宇宙工学の分野の重要な研究課題のひとつである. また, 乱流の直接数値シミュレーションは大規模な計算機環境を必要とする. これらが, 本研究課題でJAXAスーパーコンピュータを利用する理由である.

今年度の成果

本研究課題を通じて, 乱流の小スケールの統計の普遍性の起源を明らかにしてきた. とくに, 乱流中には, 境界条件によらない普遍的な秩序構造が内在することが明らかになりつつある. 今年度は, この普遍秩序構造が乱流輸送現象に果たす役割を明らかにするための研究を行った. 具体的には, 有限の大きさの固体粒子による乱流低減現象の物理機構を明らかにするために, 周期境界条件下の乱流に対して, 固体粒子の大きさと質量密度を変えた系統的な数値シミュレーションを行った. その結果, 粒子の速度緩和時間が乱流中の最大渦の旋回時間と比べて大きい場合, 粒子と流体の間に有意な速度差が生じ, 粒子まわりに渦が生成されることで, 付加的なエネルギー散逸が起こることが乱流低減の機構であることを明らかにした. また, この機構に基づいて, 固体粒子により乱流低減が起こる条件および, その低減率を与える公式を導いた.

Annual Reoprt Figures for 2022

図1: 乱流中の球形固体粒子(青色の物体)と渦の強さ(明るい領域ほど大きな渦度を表す). 3次元乱流の2次元断面. 固体粒子の速度緩和時間が渦の旋回時間と比べて十分に大きい場合, 粒子まわりに渦が生じ, その渦によるエネルギー散逸により乱流が低減する.

 

成果の公表

-査読付き論文

1) Sunao Oka, Susumu Goto, Attenuation of turbulence in a periodic cube by finite-size spherical solid particles, J. Fluid Mech. 949 (2022) A45.

2) Daiki Watanabe, Susumu Goto, Simple blade-less mixer with liquid-gas interface, Flow 2 (2022) E28.

3) Mikito Konishi, Masanobu Inubushi, Susumu Goto, Fluid mixing optimization with reinforcement learning, Scientific Reports, 12 (2022) 14268.

4) Yusuke Koide, Susumu Goto, Flow-induced scission of wormlike surfactant micelles under shear flow, J. Chem. Phys. 157 (2022) 084903.

5) Yutaro Motoori, ChiKuen Wong, Susumu Goto, Role of the hierarchy of coherent structures in the transport of heavy small particles in turbulent channel flow, J. Fluid Mech. 942 (2022) A3.

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: OpenMP
  • プロセス並列数: 64 - 128
  • 1ケースあたりの経過時間: 30 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.35

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 4459541.68 0.19
TOKI-ST 1452487.19 1.45
TOKI-GP 0.00 0.00
TOKI-XM 0.00 0.00
TOKI-LM 453.35 0.03
TOKI-TST 0.00 0.00
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 5843.00 5.29
/data及び/data2 435500.00 3.36
/ssd 44220.00 6.13

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 0.00 0.00

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 0.00 0.00

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)


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所在地

JAXA(宇宙航空研究開発機構) 調布航空宇宙センター
所在地 〒182-8522 東京都
調布市深大寺東町7-44-1