バフェット解析に関する研究
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月~2017年3月)
報告書番号: R16J0108
- 責任者: 松尾 裕一(航空技術部門 数値解析技術研究ユニット)
- 問い合わせ先: 石田 崇(ishida.takashi@jaxa.jp)
- メンバ: 山谷徹
- 利用分類: 基礎分野(数値解析,CFD)
概要
本研究の目的は,格子ボルツマン法を用いた高速な非定常解析手法の構築である.衝突項モデルのSRT(Single-Relaxation Time),CLBM(Cascaded-LBM)の計算安定性と計算時間を比較するために,様々な格子解像度で2次元せん断層流れの検証計算を実施した.これにより,CLBMが高レイノルズ数,および低解像度の場合で最も安定で精度が良いと言えた.しかしながら,SRTと比較してCLBMの計算時間は約10倍である.コードのチューニングを行った結果,CLBMの計算時間はチューニング前と比較して85%短縮化された.
目的
本研究の目的は,格子ボルツマン法(LBM:Lattice Boltzmann Method)を用いた高速な非定常解析手法の構築である.
目標
LBMにおける衝突項モデルの性能を,検証計算の実施により評価する.
参照URL
なし
スパコンの用途
LBMによる非圧縮性流体解析ソルバを用いて,検証計算を実施する上で非定常解析をする.
スパコンの必要性
LBMによる非定常計算のため計算コストが大きく,これを高速に処理するためにJSS2の利用は必須である.
今年度の成果
CLBMが高レイノルズ数,および低解像度の場合で最も安定で精度が良いと判断できた.ただし,計算時間についてはSRTと比較してCLBMは約10倍であった.その上で,CLBMのコードのチューニングを行った結果,CLBMの計算時間はチューニング前と比較して85%短縮化された.
成果の公表
口頭発表
1) 山谷徹,石田崇,青山剛史,’格子ボルツマン法における衝突項モデルの性能評価,’ 第30回数値流体力学シンポジウム,(2016),B06-1
計算情報
- 並列化手法: ハイブリッド並列
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: OpenMP
- プロセス並列数: 1
- プロセスあたりのスレッド数: 32
- 使用ノード数: 1
- 1ケースあたりの経過時間(時間): 0.0167-0.149
- 実行ケース数: 7
利用量
総仮想利用経費(円): 553,922
内訳
計算システム名 | コア時間(コア・h) | 仮想利用経費(円) |
---|---|---|
SORA-MA | 42,982.21 | 70,403 |
SORA-PP | 0.00 | 0 |
SORA-LM | 0.00 | 0 |
SORA-TPP | 0.00 | 0 |
ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 仮想利用経費(円) |
---|---|---|
/home | 476.84 | 4,498 |
/data | 48,828.15 | 460,597 |
/ltmp | 1,953.13 | 18,423 |
アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 仮想利用経費(円) |
---|---|---|
J-SPACE | 0.00 | 0 |
注記: 仮想利用経費=2016年度設備貸付費用の単価を用いて算出した場合の経費
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月~2017年3月)