本文へ移動

サイトナビゲーションへ移動

検索ボックスへ移動

サイドバーへ移動

ここは、本文エリアの先頭です。

圧力・温度・位置・変形量同時計測に基づく非定常空気力学現象の解明と高効率制御

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)

報告書番号: R22JCMP19

利用分野: 競争的資金

PDFはここからダウンロード

  • 責任者: 中北和之, 航空技術部門航空環境適合イノベーションハブ
  • 問い合せ先: 小島 良実(kojima.yoimi@jaxa.jp)
  • メンバ: 今井 雅人, 小西 晃平, 中北 和之, 小島 良実, 小椋 圭大, 菅原 瑛明, 弓野 拓海

事業概要

翼周りの流れを対象とした圧力・温度・位置・変形量同時計測法を確立し, その手法を用いた弾性変形, 移動を伴う翼における非定常空気力学現象の解明, 航空機離着陸時に問題となる風切り音を抑制する高効率制御法の検討を進める.

参照URL

なし

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

微小な非定常空気力学現象をCFDによって高忠実に再現するためには高密度な格子が必要であり, 生産されるデータサイズは膨大となる. よって, より大きな計算資源と高度なコンピュータが不可欠であるためJSSを利用する.

今年度の成果

非定常空気力学現象の一例として, 航空機離着陸時に生じる風切り音に注目する. 既往の研究によって, 風切り音は物体表面近傍の圧力変動と強くリンクしていることが分かっている. そこで, 翼の後縁(Trailing edge)から生じる風切り音を対象に, その低騒音化を目的とするパルスレーザーを用いた流れ制御実験を行い一定の低騒音化を確認した(図1). 続いて, CFDによるレーザー照射時の流れ場再現の結果, レーザー印加によって翼表面上に渦を誘起して風切り音を維持する流れ構造を破壊するという制御メカニズムを明らかにした(図2). この結果は, 翼の大規模な改造などを必要としない新しい低騒音化手法の確立に寄与するものである.

また, ヘリコプタのロータ・ブレード上の圧力・温度・位置・変形量同時計測試験に関する参照計算を行った. 計算格子は図3のように構成される. 参照計算の結果, 風洞内の偏流が誤差の大きな要因となることが明らかになった. 本計算は実験手法の改善とCFD技術の発展に貢献するものである.

Annual Reoprt Figures for 2022

図1: 風洞実験におけるパルスレーザー印加前後の翼表面圧力変動(レーザーは時刻0 msに印加)

 

Annual Reoprt Figures for 2022

図2: CFDよるレーザー印加時の翼表面の渦の可視化

 

図3(ビデオ): ヘリコプタ風洞実験における参照計算の格子構成

成果の公表

-査読付き論文

1) Ogura, K., Kojima, Y., Imai, M., Konishi, K., Nakakita, K. and Kameda, M. (2023), "Reduction of airfoil trailing-edge noise using a pulsed laser as an actuator," Actuators, Vol. 12, No. 1, 45.

2) Kojima, Y., Skene, C., Yeh, C.-A., Taira, K. and Kameda, M. (2023), "On the origin of quadrupole sound from a two-dimensional airfoil trailing edge," Journal of Fluid Mechancs, Vol. 958, A3.

-口頭発表

小椋 圭大, 小島 良実, 今井 雅人, 小西 晃平, 亀田 正治 (2022) "パルスレーザーを用いた翼後縁ノイズの低減," 第36回数値流体力学シンポジウム, C03-2 (2022年12月14日, オンライン).

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: 非該当
  • プロセス並列数: 360 - 5760
  • 1ケースあたりの経過時間: 360 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 1.23

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 29902473.99 1.30
TOKI-ST 955404.05 0.95
TOKI-GP 0.00 0.00
TOKI-XM 0.00 0.00
TOKI-LM 2716.22 0.18
TOKI-TST 0.00 0.00
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 906.18 0.82
/data及び/data2 62786.76 0.48
/ssd 9279.05 1.29

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 32.05 0.14

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 2350.44 1.64

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)


ここは、サイドバー・エリアの先頭です。

おしらせ-最近の追加

Language / 言語

「利用成果報告」の公開

JSS3を利用するには

JSS3 を利用するには 「利用するには 」ページをご覧ください。

活躍する計算技術-最近の追加

所在地

JAXA(宇宙航空研究開発機構) 調布航空宇宙センター
所在地 〒182-8522 東京都
調布市深大寺東町7-44-1