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宇宙線電子望遠鏡CALETによる低エネルギー宇宙線観測における太陽変調の数値的研究

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)

報告書番号: R22JACA51

利用分野: JSS大学共同利用

PDFはここからダウンロード

  • 責任者: 三宅晶子, 茨城工業高等専門学校
  • 問い合せ先: 三宅 晶子(miyakesk@ee.ibaraki-ct.ac.jp)
  • メンバ: 三宅 晶子

事業概要

太陽圏内および地球磁気圏内に進入した低エネルギー宇宙線の数値シミュレーションを実施することで, カロリメータ型宇宙線電子望遠鏡(CALET)で観測された低エネルギー宇宙線の強度変動と太陽活動との関係(太陽変調)を明らかにする.

参照URL

なし

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

地球磁場による宇宙線のカットオフリジディティは検出イベント毎の算出を要する点, また観測を再現する宇宙線太陽変調の最適モデルを探すためにはモデル計算と観測との比較・検証を繰り返す必要がある点で, 大きな計算資源が必要となる.

今年度の成果

今年度は, 現在開発を進めている非線形拡散過程を考慮した太陽変調ドリフトモデルに惑星間空間磁場乱流成分比の変動を導入した. 惑星間空間磁場乱流成分比の変動は, 宇宙線の拡散係数やドリフト運動の減衰率を変化させる. 拡散係数の乱流成分比に平均値で規格化した乱流成分比の観測結果を仮定し, またドリフト運動の減衰項には乱流成分比の観測結果そのものを仮定した結果, 宇宙線陽子の月次スケールでの強度変動の変動率は乱流成分比を1とした場合に比べて大きくなることを確認した. 今回の試験的導入では数値計算で得られた月次スケール以下の強度変動とAMS-02や地上の中性子モニターによる観測結果との間に優位な相関は得られなかったが, 変動の詳細は導入モデルの設定方法によって大きく変化することを確認している. 今後も引き続き最適な拡散係数モデルの調査を継続するとともに, 太陽風速度の緯度依存性の導入も進める.

CALETによる低エネルギー電子・陽子イベントの解析においては, 昨年度に引き続き国際標準地球磁場(IGRF-13)および地球磁気擾乱経験モデル(TS05)を考慮した地球磁気圏モデルでの粒子軌道計算により, 宇宙線のカットオフリジディティの算出を進めた. 2023年1月までのカットオフリジディティの算出が完了し, この結果を用いてCALETで検出した低エネルギー粒子イベントからカットオフ効果を受けていないイベントを選別することで, 低エネルギー電子・陽子強度の解析を進めている. 太陽活動減退期・増進期をカバーするCALETの低エネルギー電子・陽子の精密観測結果を用いることで, 太陽変調ドリフトモデルのさらなる精密化が期待される.

成果の公表

-口頭発表

1) Modeling the Solar Modulation Based on the Nonlinear Cosmic-Ray Diffusion Process, S. Miyake, 44th COSPAR Scientific Assembly, Athens Greece, July, 2022.

2) 銀河宇宙線太陽変調における惑星間空間磁場乱流成分の11年周期変動の影響, 日本物理学会2022年秋季大会, 岡山, 2022年8月.

3) CALETの7年間の観測に基づく太陽変調の荷電依存性の観測結果, 日本物理学会2023年春季大会, オンライン, 2023年3月.

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: 非該当
  • スレッド並列手法: OpenMP
  • プロセス並列数: 1
  • 1ケースあたりの経過時間: 24 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.12

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 0.00 0.00
TOKI-ST 986568.79 0.99
TOKI-GP 0.00 0.00
TOKI-XM 0.00 0.00
TOKI-LM 0.00 0.00
TOKI-TST 0.00 0.00
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 10.00 0.01
/data及び/data2 100.00 0.00
/ssd 100.00 0.01

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 0.00 0.00

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 0.00 0.00

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)


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所在地

JAXA(宇宙航空研究開発機構) 調布航空宇宙センター
所在地 〒182-8522 東京都
調布市深大寺東町7-44-1