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マイクロプラズマアクチュエータの表面分布法の検討

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)

報告書番号: R22JACA47

利用分野: JSS大学共同利用

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  • 責任者: 松野隆, 鳥取大学
  • 問い合せ先: 松野 隆(matsuno@tottori-u.ac.jp)
  • メンバ: 星 健夫, 秦 力也, 金崎 雅博, 菊地 大輔, 岸 祐希, 森澤 征一郎, 松野 隆, 南角 卓弥, 西村 大生

事業概要

プラズマアクチュエータ (PA) は放電プラズマを利用した流体制御デバイスであり, プラズマの移動によって平滑な物体表面から壁面噴流が生成できるという, 流体力学的に非常に応用価値の高い特徴を持つ. 近年申請者らにより小スケールのPAを多数用いることにより, 表面に体積力分布を与える方法が提案されている. 本研究では高速流の境界層制御を念頭に置き, 3次元境界層の速度プロファイルを任意に制御するためのPA適用手法とその最適化手法について知見を得ることを目的とする.

参照URL

なし

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

計算コストが高い大規模な3次元流体解析と空力設計を行うためにはスーパーコンピュータの演算能力が必要である. またJAXA JSS3は空力解析ツールの利用環境が整っており研究に最適である.

今年度の成果

今年度は, 昨年度の成果をもとに, 主に最適設計手法の応用とバリデーションについて研究を実施した.

最適設計手法の応用においては, 二次元非対称任意形状を対象とし, RANSにより数値解析・空力解析を行うとともに, 最適設計ツールを用いて多目的最適化問題を解き, 最適設計手法と, それを用いる際の設計変数縮約手法について有効性を確認した. 数値計算にはJAXAで開発されたFaSTARを用いた. またグリッド生成には同じくJAXAで開発された自動格子生成ソフトウェアであるHexaGridを用いた. 計算格子は10万点規模と小さい. 最適設計では多数の設計点からスプライン関数で形状を定義し, これを種々変更し格子を自動生成しながら数百サンプルを解析し解探索を行った.

図2は設計探査のサンプル分布である. 目的関数に関する初期サンプルと追加サンプルの評価値を示す. 設計点は当初の20変数から, 本研究で開発された変数縮約手法で4変数まで減らしている. 図1に選択された設計点位置を示す. 本最適化はCdの最小化とClの最大化を目的としているため, 最適方向は散布図左上向きとなる. 初期サンプルは三角形, 追加サンプルは正方形で示されている. 追加サンプルの多くが初期サンプルより左上の最適方向に集まっていることがわかり, 適切に解探索が行われている. 特にパレート面前縁付近でサンプルが密集しており, 非劣解の探索が効率的に進んでいることが分かる.

図3はパレート面上の解サンプルの形状とそのマッハ数分布である. Sample AはCd,Clともに小さい解であり, 薄板状の翼形状が得られている. Sample Bはサンプル内でL/Dが最大のサンプルである. 一般的なキャンバー付き翼型同様の形状が得られており, 変数縮約による限られたサンプル点で要求仕様に沿う形状が得られることを示した.

Annual Reoprt Figures for 2022

図1: 選択された設計点位置

 

Annual Reoprt Figures for 2022

図2: 設計探査のサンプル分布

 

Annual Reoprt Figures for 2022

図3: パレート面上の解サンプルの形状とそのマッハ数分布

 

成果の公表

-口頭発表

松野 隆, 樋口隆浩, 岡田慎太郎, 南角卓弥, 金崎雅博, "設計空間の縮約による多自由度形状の空力最適化," 第14回最適化シンポジウム2022 (OPTIS2022), U00075, 2022.

南角卓弥, 西村大生, 松野隆,"商用車前方剥離流れを抑制するデバイスの設計探査," 日本機械学会中国四国支部第61期講演会, 06a5, 2023.

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: 非該当
  • プロセス並列数: 12 - 1000
  • 1ケースあたりの経過時間: 12 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.24

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 6148046.82 0.27
TOKI-ST 91629.18 0.09
TOKI-GP 0.00 0.00
TOKI-XM 0.00 0.00
TOKI-LM 4610.88 0.31
TOKI-TST 0.30 0.00
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 463.33 0.42
/data及び/data2 17853.67 0.14
/ssd 386.67 0.05

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 2.02 0.01

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 467.55 0.33

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)


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所在地

JAXA(宇宙航空研究開発機構) 調布航空宇宙センター
所在地 〒182-8522 東京都
調布市深大寺東町7-44-1