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回転球面上2次元乱流における大規模構造形成とロスビー波非線形相互作用

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)

報告書番号: R22JACA46

利用分野: JSS大学共同利用

PDFはここからダウンロード

  • 責任者: 小布施祈織, 岡山大学
  • 問い合せ先: 小布施祈織(obuse@okayama-u.ac.jp)
  • メンバ: 萩森 祐介, 小布施 祈織

事業概要

惑星大気の運動を記述する最も簡単な数理モデルの1つである2次元球面上順圧モデルでは, 木星などの巨大ガス惑星などで見られるような大規模帯状流が自発的に形成される. しかしながらこのメカニズムは明らかになっていない. そこで本研究では, この系に特有なロスビー波解の非線形相互作用を詳細に調べることにより, 帯状流の形成メカニズムを明らかにすることを目標とする.

参照URL

なし

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

共同研究をする可能性のある研究グループがJAXAスーパーコンピューティングシステムにアカウントを有していたため, 共同研究をする場合のデータの共有を考えると当システムの利用が望ましいと考えた. また,前年度からの継続研究であり研究に必要なデータの大部分がJAXAスーパーコンピューティングシステムに置かれていたため, 継続利用を希望した.

今年度の成果

回転球面上における流れ場の時間発展はロスビー波のダイナミクスで語ることができる. 帯状流に対応するロスビー波は球面調和関数Yn0と対応が付くものであるが, その中でも特にnが奇数の球面調和関数に対応するものだけが発達し, nが偶数のロスビー波へのエネルギー蓄積は起きないことが知られている.

我々はこのことを帯状流形成メカニズム解明のための足掛かりであると考え, まず, ロスビー波の非線形相互作用の相互作用係数を計算することにより, nの偶奇による差の発生源について調べた. その結果, 次の2点が確認された.

・支配方程式における非線形項の形そのものだけでは, 帯状ロスビー波の発達に関してnの偶奇による差は生じない.

・帯状ロスビー波の発達におけるn の偶奇による差は流れ場全体の状態に大きく依存する. (おそらく)任意の初期状態からの時間発展において, nが奇数の帯状ロスビー波が発達できる条件を満たした背景流れ場がまず形成され, 維持される.

そこでさらに, 流れ場データを用いた, 非線形相互作用によるエネルギー輸送を詳細に調べたところ,

・nが偶数のロスビー波へのエネルギー蓄積は起きないが, これらの波もエネルギー輸送には関与しており, エネルギー輸送の時間積分の結果がゼロになっているだけである

ということが確認された.

また, その他得られたいくつかの結果に基づいた仮説を立て, 現在検証を行っているところである. これらについては, 結果がまとまり次第報告したい.

成果の公表

-招待講演

・小布施祈織, "回転球面上2次元乱流における大規模構造形成とロスビー波非線形相互作用", 統計関連学会連合大会, 成蹊大学, 2022年9月6日

-口頭発表

・萩森祐介, 小布施祈織, "回転球面上2次元乱流におけるロスビー波間非線形相互作用と東西流形成", 日本物理学会2022年度秋季大会, 東京工業大学, 2022年9月13日

・萩森祐介, 小布施祈織, "回転球面上 2 次元乱流における大規模構造形成とロスビー波間非線形相互作用", 日本流体力学会, 京都大学, 2022年9月29日

・萩森祐介, 小布施祈織, 山田道夫, "回転球面上2 次元乱流での大規模東西流形成におけるロスビー波相互作用の役割", 現象と数理モデル2022, グリーンヒルホテル尾道, 2022年12月11日

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: 非該当
  • スレッド並列手法: 非該当
  • プロセス並列数: 1
  • 1ケースあたりの経過時間: 24 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.00

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 42895.30 0.00
TOKI-ST 0.00 0.00
TOKI-GP 0.00 0.00
TOKI-XM 0.00 0.00
TOKI-LM 0.00 0.00
TOKI-TST 0.00 0.00
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 160.00 0.14
/data及び/data2 10440.00 0.08
/ssd 200.00 0.03

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 0.00 0.00

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 0.00 0.00

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)


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所在地 〒182-8522 東京都
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