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高速流中の微粒子間の流体力学的干渉に関する研究

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2024年2月~2025年1月)

報告書番号: R24JACA55

利用分野: JSS大学共同利用

PDF(はここからダウンロード)

  • 責任者: 永田貴之, 名古屋大学
  • 問い合せ先: 永田貴之(名古屋大学, 助教)(takayuki.nagata@mae.nagoya-u.ac.jp)
  • メンバ: 野々村 拓, 永田 貴之

事業概要

流れ場に配置した粒子周りの圧縮性流れをReynolds数O(10^2)においてNavier-Stokes方程式の直接数値解析により調べる. これにより, 亜音速から超音速流れ中の微粒子間の流体力学的干渉効果に関する基礎的知見を得る. 粒子の揚力や抗力, モーメント係数に対する干渉の影響を明らかにするとともに, 流れ場の速度分布や圧力分布など詳細な情報からその流体現象を調べる. 本研究で対象とする流れ場は高速流れ中の微粒子が移流, 衝撃波や乱流, 剪断層を通過する際の条件を想定している. 申請者のこれまでの研究で得られた単体粒子周りの高速流れの知見に加えて粒子間の流体力学的干渉を明らかにすることで圧縮性固気混相流の高精度モデリングに向けた基礎的知見を獲得する.

参照URL

なし

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

本研究ではNavier-Stokes方程式の直接数値シミュレーションによるパラメトリックスタディを行うため, 大規模並列計算が必要となる.

今年度の成果

衝撃波粒子相互作用過程における粒子温度とマッハ数が抗力係数に与える影響を3次元圧縮性ナビエ・ストークス方程式の直接数値シミュレーションおよび軸対称シミュレーションにより調べた. 3次元シミュレーションと軸対称シミュレーションを実施した. 粒子レイノルズ数は300に設定し, 粒子マッハ数と粒子温度を変化させた. 粒子表面には等温条件または断熱条件を課した. 3次元シミュレーションの結果, 流れ場の軸対称性は衝撃波の伝播速度で正規化した時刻で少なくともt=7t_sまで維持されると分かった. また, 軸対称シミュレーションと3次元シミュレーションで得られた抗力係数は, 少なくともt=7t_sまでほぼ等しかった. 粒子温度と粒子マッハ数が抗力係数に与える影響がさまざまな条件下での軸対称シミュレーションによって明らかにされた.

Annual Report Figures for 2024

図1: Peak value of drag coefficient.

 

Annual Report Figures for 2024

図2: Drag coefficient at t=7t_s.

 

成果の公表

-口頭発表

高橋駿太, 永田貴之, 野々村拓, 「垂直衝撃波と干渉した粒子周りの流れに対する粒子表面温度および粒子マッハ数の影響」, 第61回 日本航空宇宙学会中部・関西支部合同秋期大会, 2024年11月.

高橋駿太, 永田貴之, 野々村拓, 「DNSに基づく粒子温度および粒子マッハ数が衝撃波-粒子干渉流れに与える影響の解析」, 第38回数値流体力学シンポジウム, 2024年12月.

高橋駿太, 永田貴之, 野々村拓, 「衝撃波–粒子干渉流れにおける抵抗係数に対する粒子温度およびマッハ数効果の解析」, 2024年度衝撃波シンポジウム, 2025年3月.

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: OpenMP
  • プロセス並列数: 1 - 324
  • 1ケースあたりの経過時間: 20 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.04

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 1018753.07 0.05
TOKI-ST 0.00 0.00
TOKI-GP 0.00 0.00
TOKI-XM 0.00 0.00
TOKI-LM 0.00 0.00
TOKI-TST 0.00 0.00
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 54.45 0.04
/data及び/data2 9526.22 0.05
/ssd 0.00 0.00

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 17.95 0.06

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 0.00 0.00

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2024年2月~2025年1月)