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宇宙機の再突入時における極超音速空力加熱の数値流体解析

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2024年2月~2025年1月)

報告書番号: R24JACA63

利用分野: JSS大学共同利用

PDF(はここからダウンロード)

  • 責任者: 小笠原宏, 東京理科大学
  • 問い合せ先: 小山 航平(7520040@ed.tus.ac.jp)
  • メンバ: 安藤 航洋, 小山 航平, 小笠原 宏

事業概要

この研究の目的は, 極超音速で大気中を飛行する機体まわりの空力加熱シミュレーションを行うことで, 機体表面への入熱を緩やかにする飛行条件, 機体形状などを探索することである.

期待される成果は, 完全再使用型宇宙機や極超音速航空機の極超音速飛行時の対流入熱緩和である. これにより, 高速飛行体の熱防護システム重量軽減, 延いてはシステムの重量的成立性を向上させることを狙う.

参照URL

なし

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

現在我々が研究している上段ロケットやリフティングボディの空力性能や熱防御の解析値の取得には境界層の分解のための莫大なメッシュや高精度な計算手法がJAXAスーパーコンピューターでFaSTARを用いて計算可能のため.

今年度の成果

リフティングボディ型再突入機の極超音速領域での熱空力解析に先立ち, 遷音速領域における機体付近の流れ場を可視化および空力係数の推定を目的に研究を行った.

JAXA解析ツールFaSTARを用い, 定常RANS解析を行った. 乱流モデルにはSST-2003を用いた.

図1に表面圧力係数分布と流線を示した. リフティングボディ型機まわりの流れは渦が特徴的であった. 次に, 渦を生じさせる機構であるストレーキ断面形状を図2のように変化させた. 図3に示すように, 機体側面での総圧分布が特徴的である. 特に, ストレーキ角度が大きくなるほど渦の大きさが小さくなることが分かった.

今後はストレーキ断面形状だけでなく, 平面形状や機体側の形状も考慮し, より渦揚力を効果的にすることを考える. また, 再突入機にとって最も厳しい条件である, 空力加熱を考慮した解析も行っていく.

Annual Report Figures for 2024

図1: Mach 0.8, 迎角30degにおける表面圧力分布と流線.

 

Annual Report Figures for 2024

図2: 変更したストレーキ断面形状の流れ方向断面図.

 

Annual Report Figures for 2024

図3: Mach 0.8, 迎角15degでの流れ方向に垂直な断面における空間圧力分布および総圧分布.

 

成果の公表

-口頭発表

小山航平, 安藤航洋, 小笠原宏,"リフティングボディ型再突入機の遷音速領域における風下面流れ剥離と渦揚力の分析", 第68回宇宙科学技術連合講演会, 2024

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: 自動並列
  • プロセス並列数: 100 - 240
  • 1ケースあたりの経過時間: 10 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.07

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 630830.25 0.03
TOKI-ST 371784.38 0.38
TOKI-GP 0.00 0.00
TOKI-XM 650.30 0.32
TOKI-LM 0.00 0.00
TOKI-TST 0.00 0.00
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 0.00 0.00
/data及び/data2 0.00 0.00
/ssd 0.00 0.00

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 0.00 0.00

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 0.00 0.00

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2024年2月~2025年1月)