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相変化を考慮した気液二相流解析によるヒートパイプ内部の流体挙動予測

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2024年2月~2025年1月)

報告書番号: R24JACA66

利用分野: JSS大学共同利用

PDF(はここからダウンロード)

  • 責任者: 木村啓志, 東海大学
  • 問い合せ先: 川本裕樹(kawamoto.yuki.u@tokai.ac.jp)
  • メンバ: 平井 克樹, 川本 裕樹, 木村 啓志

事業概要

蒸発と凝縮による相変化を伴う作動流体の流れにより熱を輸送するヒートパイプは, 身近な電子機器のみならず宇宙空間で使用が想定される機器にも搭載されている. 構成として, 金属管の内部に流体が封入されている為, 外壁温度以外の物理量取得が困難である. その為, 内部流動の把握及び予測には数値流体力学(CFD)が有効であると考えられている. 本研究では, ヒートパイプ内部の流動予測を可能とし, さらに高効率な熱輸送の実現を目指している. 本年度は, ヒートパイプの作動原理である, 相変化の精度検証を目的に3次元解析を実施した.

参照URL

なし

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

相変化計算では気液界面近傍に形成される温度勾配の正確さが相変化量の計算に直結する為, 界面近傍の解像度の確保が必要である. その為, JAXAスーパーコンピューターでの大規模並列解析が必須である.

今年度の成果

今年度は, 相変化の基礎検証として, 重力下における過熱状態の上昇気泡解析を3次元で実施した. 図1が0.0856secでの速度ベクトルを表示した過熱度分布であり, (a)が格子解像度Coarse, (b)がMedium, (c)がFineである. 先行研究と比較して, 格子解像度MediumとFineでは定性的に良好な一致を確認した. 定量的な評価として, 図2の気泡上昇速度で評価を行った. 格子が細かい条件では, 先行研究と定量的に良好な一致を確認した. これらの結果から, 本解析における相変化の精度を確認した.

Annual Report Figures for 2024

図1: 各格子解像度における速度ベクトルを表示した過熱度分布: (a) Coarse, (b) Medium, (c) Fine

 

Annual Report Figures for 2024

図2: 各格子解像度における気泡上昇速度(先行研究:Y. Sato, and B. Niceno, A sharp-interface phase change model for a mass-conservative interface tracking method, Journal of Computational Physics., 249 (2013), 127-161.)

 

成果の公表

なし

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: OpenMP
  • プロセス並列数: 480
  • 1ケースあたりの経過時間: 190 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.06

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 1710222.31 0.08
TOKI-ST 308.32 0.00
TOKI-GP 0.00 0.00
TOKI-XM 0.00 0.00
TOKI-LM 0.00 0.00
TOKI-TST 0.00 0.00
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 0.00 0.00
/data及び/data2 30620.00 0.15
/ssd 5020.00 0.27

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 0.00 0.00

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 0.35 0.00

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2024年2月~2025年1月)