衛星熱予測技術
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2024年2月~2025年1月)
報告書番号: R24JDG20108
利用分野: 研究開発
- 責任者: 清水太郎, 研究開発部門第三研究ユニット
- 問い合せ先: tsutsumi.seiji@jaxa.jp(tsutsumi.seiji@jaxa.jp)
- メンバ: 安部 賢治, 浅田 健吾, 堤 誠司
事業概要
PCM(Phase Change Material)を利用した蓄熱器を対象に, 高精度非平衡熱解析モデルを開発する. そして, 宇宙機デジタルツインにつながる熱流体領域の連成解析技術, リアルタイム解析技術を獲得する.
参照URL
なし
JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点
スパ活課がライセンス保有するANSYS FluentのEnthaply-Porosity法を利用し, 並列化を行って高速に計算できる.
今年度の成果
今年度はPCM蓄熱器の熱流体連成リアルタイム解析を実現するために, PINNs(Physics-informed Neural Networks), 及びSINDy (Sparse Identification of Nonlinear Dynamics) と呼ばれる機械学習手法を用いたサロゲートモデルの開発に取り組んだ. なお, 学習データは熱流体連成解析を行い生成した. SINDyにおいては, 蓄熱器の金属部(固体)と, 相変化蓄熱材をそれぞれ別のSINDyモデルを生成して連成することで, PCM蓄熱機を簡略化した1次元問題において, 3K未満の誤差で温度変化を予測することが可能となり(Fig. 1), CFDを用いた解析に比べて約380倍の高速化を達成した.
成果の公表
-査読なし論文
堤誠司, 畠中龍太, 安部賢治, "構造一体型相変化蓄熱器高精度予測のための熱流体連成解析," 第68回宇宙科学技術連合講演会, 3J19, 2024. 浅田健吾, 堤誠司, 畠中龍太, 安部賢治, "構造一体型相変化蓄熱器設計における熱流体連成解析サロゲートモデルの構築," 第37回計算力学講演会, OS-0704, 2024.
JSS利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: 0
- スレッド並列手法: 非該当
- プロセス並列数: 4 - 8
- 1ケースあたりの経過時間: 80 時間
JSS3利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 0.01
内訳
JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。
計算システム名 | CPU利用量(コア・時) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
TOKI-SORA | 0.00 | 0.00 |
TOKI-ST | 5427.46 | 0.01 |
TOKI-GP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-XM | 0.00 | 0.00 |
TOKI-LM | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TST | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TGP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TLM | 0.00 | 0.00 |
ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
/home | 45.44 | 0.03 |
/data及び/data2 | 4570.97 | 0.02 |
/ssd | 0.00 | 0.00 |
アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) | J-SPACE | 91.18 | 0.30 |
---|
※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
ISV利用量
利用量(時) | 資源の利用割合※2(%) | |
---|---|---|
ISVソフトウェア(合計) | 1038.57 | 0.71 |
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2024年2月~2025年1月)