地方空港周辺CFD解析
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2024年2月~2025年1月)
報告書番号: R24JEA10100
利用分野: 航空技術
- 責任者: 神田淳, 航空技術部門航空安全イノベーションハブ
- 問い合せ先: 牧 緑(maki.midori@jaxa.jp)
- メンバ: 牧 緑, 只川 大樹
事業概要
空港周辺における低層風況の急変は, 離着陸時の航空機にとって潜在的なリスクとなっている. 本事業では, LES解析をベースに大気境界層の地形性乱気流を予測・可視化することで, パイロットや運航管理者の状況認識能力向上を図り, 安全性向上を目的とする.
参照URL
なし
JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点
大気境界層内で発生する地形性乱気流を解像し, 航空機の機体挙動について調べるためには数億点程度のCFD解析が必要となる. そのため, 大容量メモリと高い計算性能を誇るJSS3に代表されるスーパーコンピュータの使用が必要になる.
今年度の成果
実地形上の風況解析に特化したソルバを用いて, 国内の複数空港における地形性乱気流の解析を行った. また, これらの結果について実風況の観測データと比較することで精度検証を行った. これにより機体動揺を引き起こす地形性乱気流のメカニズムが解明され, その発生条件と発生位置が特定された. さらに, 観測データとの比較からシミュレーションが乱気流の時空間的特性を正しく再現できていることが確認された.
成果の公表
-口頭発表
只川大樹, 藤田友香, 牧緑, 内田孝紀: 着陸安全性向上に向けた空港風況解析 -沖永良部空港の風況観測-, 第62回飛行機シンポジウム, 2024.
JSS利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: OpenMP
- プロセス並列数: 1 – 36
- 1ケースあたりの経過時間: 12 時間
JSS3利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 0.07
内訳
JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。
計算システム名 | CPU利用量(コア・時) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
TOKI-SORA | 0.00 | 0.00 |
TOKI-ST | 600737.11 | 0.62 |
TOKI-GP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-XM | 0.00 | 0.00 |
TOKI-LM | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TST | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TGP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TLM | 0.00 | 0.00 |
ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
/home | 98.00 | 0.07 |
/data及び/data2 | 56124.00 | 0.27 |
/ssd | 1004.00 | 0.05 |
アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) | J-SPACE | 4.28 | 0.01 |
---|
※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
ISV利用量
利用量(時) | 資源の利用割合※2(%) | |
---|---|---|
ISVソフトウェア(合計) | 0.00 | 0.00 |
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2024年2月~2025年1月)