本文へ移動

サイトナビゲーションへ移動

検索ボックスへ移動

サイドバーへ移動

ここは、本文エリアの先頭です。

電気推進機内のプラズマ解析手法の研究

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2023年2月~2024年1月)

報告書番号: R23JCWU04

利用分野: 連携大学院

PDFはここからダウンロード

  • 責任者: 溝渕泰寛, 航空技術部門航空機ライフサイクルイノベーションハブ
  • 問い合せ先:杵淵紀世志, 名古屋大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻(kiyoshi.kinefuchi@mae.nagoya-u.ac.jp)
  • メンバ: 高木 涼平, 井上 哲志

事業概要

本研究ではホローカソードやMPDスラスタといった電気推進機のプラズマ物理現象の理解を目的としている. 静電プローブでは計測が困難な電気推進機内外のプラズマ物理量の分布を調査するため, 電気推進機内外のプラズマの流れを数値シミュレーションによって解析する.

参照URL

なし

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

電気推進機内の流れ場をHybrid-PIC法もしくはDSMC法で解析する際に, JSS3を利用することで, 非常に高速に解析を行うことができるため, 様々な条件下での解析を行うことができる.

今年度の成果

ホローカソードには安定作動状態であるスポットモードと不安定作動状態であるプルームモードと呼ばれる二つの作動状態が存在する. プルームモードでは電離不安定によって放電振動が発生し, 電気推進機の運用に悪影響を及ぼす. 今年度はスポットモードとプルームモードのプラズマ物理量の差異について調査するため, ホローカソード内外のプラズマの流れをHybrid-PIC法を用いて計算した. 得られたプラズマポテンシャルの分布を(図1)に示す. プルームモードライクな作動条件ではスポットモードライクな作動条件のときよりプラズマポテンシャルが全体的に上昇し, 実験結果の傾向と定性的に一致した.

MPDスラスタの数値解析においては従来, プラズマと中性粒子を連続体として扱うことが多い. しかしながら, この方法では磁束密度の急減に伴う, イオンのLarmor半径急増の変化を捉えることができない. そのため, Hybrid-PIC法を採用し, 数値解析を行うこととした. 今年度は将来的なMPDスラスタの粒子法解析のために, MPDスラスタと構造上の類似点が多く, 既知のデータが多いアークジェットスラスタを対象として, 中性粒子の流れをDSMC法で解析した. 得られた結果を実験値と比較することで, 結果の妥当性の検証も行った.

Annual Reoprt Figures for 2023

図1: ホローカソード内外のプラズマポテンシャル分布

 

成果の公表

-口頭発表

高木涼平, 杵淵紀世志, 張科寅, 渡邊裕樹, ホローカソードのプラズマプルームのHybrid-PICシミュレーション, 第67回宇宙科学技術連合講演会, 2023年10月

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: 非該当
  • プロセス並列数: 12
  • 1ケースあたりの経過時間: 24 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.01

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 0.00 0.00
TOKI-ST 70285.23 0.08
TOKI-GP 0.00 0.00
TOKI-XM 0.00 0.00
TOKI-LM 0.00 0.00
TOKI-TST 0.00 0.00
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 1020.00 0.85
/data及び/data2 0.00 0.00
/ssd 0.00 0.00

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 0.00 0.00

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 188.57 0.09

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2023年2月~2024年1月)