粒子解析手法の研究開発
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2023年2月~2024年1月)
報告書番号: R23JDA201G19
利用分野: 航空技術
- 責任者: 溝渕泰寛, 航空技術部門航空機ライフサイクルイノベーションハブ
- 問い合せ先: 窪田 健一(kubota.kenichi@jaxa.jp)
- メンバ: 窪田 健一, 中元 啓太, 辻村 光樹
事業概要
航空機開発のフロントローディング化するために, マルチフィジクスを得意とする粒子法に関する解析技術の獲得を目指す.
参照URL
なし
JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点
粒子法を用いた液滴解析を実施するために利用した. 数千万個の粒子で広い領域を解析するにはJSS3のリソースが必要.
今年度の成果
粒子法を用いて航空機タイヤからの水跳ね現象を実機スケールで解析した. 実機周りの気流解析を事前に実施し, その気流情報を基に前脚から跳ね上げられる水滴分布を解析した. その解析結果と実機試験結果と比較し, 側方に跳ね上げられる水膜と滑走路がなす角は概ね一致することを確認した. 一方, 前方に跳ね上げられる水分布については試験結果との差異が認められ, より高い粒子解像度の必要性が示唆された.
成果の公表
[1]窪田健一, 古賀星吾, 飯島由美, 小池俊輔, 中北和之: 航空機タイヤからの水跳ね予測技術の高度化に関する研究, 第41回航空宇宙数値シミュレーション技術シンポジウム, 3D04, 2023.
[2]窪田健一: 航空機タイヤからの水跳ね予測に向けた研究開発, Prometech Simulation Conference 2023.
[3]辻村光樹, 窪田健一: 粒子法の圧力型表面張力モデルにおける濡れ性効果のモデリング, 第37回数値流体力学シンポジウム, 2410-13-04, 2023.
JSS利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: OpenMP
- プロセス並列数: 80 – 256
- 1ケースあたりの経過時間: 168 時間
JSS3利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 1.20
内訳
JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。
計算システム名 | CPU利用量(コア・時) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
TOKI-SORA | 32384652.80 | 1.46 |
TOKI-ST | 38974.60 | 0.04 |
TOKI-GP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-XM | 0.02 | 0.00 |
TOKI-LM | 605.51 | 0.05 |
TOKI-TST | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TGP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TLM | 0.00 | 0.00 |
ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
/home | 248.71 | 0.21 |
/data及び/data2 | 7255.43 | 0.04 |
/ssd | 0.00 | 0.00 |
アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) | J-SPACE | 0.00 | 0.00 |
---|
※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
ISV利用量
利用量(時) | 資源の利用割合※2(%) | |
---|---|---|
ISVソフトウェア(合計) | 17.05 | 0.01 |
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2023年2月~2024年1月)