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科学衛星データ高次処理

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2023年2月~2024年1月)

報告書番号: R23JDU10503

利用分野: 宇宙科学

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  • 責任者: 海老沢研, 宇宙科学研究所・宇宙物理学研究系
  • 問い合せ先: 海老沢 研 (宇宙科学研究所)(ebisawa.ken@jaxa.jp)
  • メンバ: 厚地 凪, Marco Bortolami, 茅根 裕司, 海老沢 研, 金丸 善朗, 栗原 明稀, 森口 諒介, 望月 雄友, 水本 岬希, 長野 佑哉, 中平 聡志, 大間々 知輝, 小川 翔司, 鈴木 寛大, スティーバー サマンサ, 桜井 雄基, 丹波 翼, 辻本 匡弘, 富永 愛侑, 髙瀬 祐介, 高倉 隼人, Maurizio Tomasi

事業概要

JAXAの科学衛星が取得したデータの高次処理やシミュレーションを行うことによって, データから得られる科学成果を最大化する

参照URL

なし

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

(1)大量データの定型的な解析

大量の観測データを記述する物理パラメーターを決定したり, そのエラーを求める.

(2)大規模シミュレーション

観測データと比較するための大規模なシミュレーションを行う

(3)大規模パイプラインプロセシング

衛星のテレメトリデータのフォーマットを変更したり, 様々な較正を施したりして, 標準的な高次データを生成する.

今年度の成果

(1)X線天文衛星データ解析

Suzaku, XMM, NICERなどが取得したX線天体のエネルギースペクトルは複雑な変化を示すが, 細かい時間に分けた大量のエネルギースペクトルに精密な物理モデルを適用し, 物理パラメーターとそのエラー範囲を決定した.

(2-1)X線天文データシミュレーション

X線天文衛星が取得した観測スペクトルを再現するために, 電離プラズマからのスペクトル計算を, 様々なパラメータを仮定し, モンテカルロシミュレーションによって行った.

(2-2)宇宙論シミュレーション

JAXAが計画しているLiteBIRD衛星のスペックを決定するために, 様々な装置パラメーターを仮定し, それによって期待される観測データのシミュレーションを行った.

(3)XRISM衛星の全データ再処理

2023年9月に打ち上げられたXRISM衛星に関して, 軌道上の機器較正情報が更新されるにつれ, 全データを再処理する必要が生じた. JSSを利用することによって, 短期間で全データのパイプライン処理を完了し, チームメンバーに配布する準備ができた.

成果の公表

-査読付き論文

Spectral Modeling of the Supersoft X-Ray Source CAL87 Based on Radiative Transfer Codes”, Tsujimoto et al. (DOI: 10.3847/1538-4357/ad0bfa)

“X-Ray Spectral Variations of Circinus X-1 Observed with NICER throughout an Entire Orbital Cycle”, Tominaga, et al. (DOI:10.3847/1538-4357/ad0034 )

“Origin of the complex iron line structure and spectral variation in Mrk 766”, Mozhizuki, et al. (DOI:: 10.1093/mnras/stad2329)

-口頭発表

* 2024年2月, ブラックホール大研究会, 辻本匡弘, Detailed X-ray Spectral Modeling of CAL87 Based on Radiative Transfer

* 望月雄友, 活動銀河核 Mrk 766 が示す幅の広い鉄 K 輝線構造の起源, 第52回

天文・天体物理若手夏の学校, a31, オンライン, 2022年8月

* 望月雄友, 水本岬希, 海老沢研, 活動銀河核 Mrk 766 が示す幅の広い鉄 K 輝線構造の起源, ブラックホールジェット・降着円盤・円盤風研究会, S6-2, 東北大学, 2023年3月

* 日本物理学会 2024年春季大会 (2024/03/18-21),”時間依存性のあるビームの形状変化がCMBのBモード偏光観測に与える系統誤差についての研究”, 長野佑哉ほか

*CMB JSPS研究拠点形成事業・国内交流若手セミナー(2024/03/7-8), “Beam convolution including HWP”, 長野佑哉

* 髙瀬祐介他 “CMB偏光観測実験の高感度化に向けた新たな全天地図作成法の研究 -スピンを用いた系統的効果の分離-“,日本物理学会 2024年春季大会 (2024/03/18-21)

-ポスター

望月雄友, 水本岬希, 海老沢研, 活動銀河核 Mrk 766 が示す幅の広い鉄K輝線構造の起源, 山田研究会「宇宙における降着現象 ~活動性・多様性の源~」, p10, 京都大学, 2023年6月

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: 非該当
  • スレッド並列手法: 非該当
  • プロセス並列数: 1
  • 1ケースあたりの経過時間: 1 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 1.15

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 5424.80 0.00
TOKI-ST 9032725.36 9.75
TOKI-GP 21.75 0.00
TOKI-XM 280.63 0.15
TOKI-LM 36062.65 2.75
TOKI-TST 0.00 0.00
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 2105.00 1.75
/data及び/data2 132686.67 0.82
/ssd 44431.33 4.20

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 12.45 0.04

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 0.00 0.00

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2023年2月~2024年1月)