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降水観測ミッション利用研究

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)

報告書番号: R22JR1400

利用分野: 宇宙技術

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  • 責任者: 沖理子, 第一宇宙技術部門地球観測研究センター
  • 問い合せ先: 久保田拓志(kubota.takuji@jaxa.jp)
  • メンバ: 東上床 智彦, 正木 岳志, 山本 宗尚, 久保田 拓志, 山地 萌果

事業概要

熱帯降雨観測衛星TRMMや全球降水観測計画GPMを活用した全球雨分布データを, GSMaPアルゴリズムを用いて2000年~2014年の期間で処理する.

TRMM/PR アルゴリズムとGPM/DPRアルゴリズムの連続性を長期間の観測データをもとに確認する.

参照URL

GPM Website」参照.

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

アルゴリズムの評価,改善やプロダクト作成のため,降水観測に関する複数衛星・センサデータを用いた長期処理を短期間で処理するために,JSS3が必要.処理アルゴリズムの複雑さのため,JSS3の厳格な事業進捗管理,緊急対応,運用側によるきめ細かなユーザ対応等が求められ,JSS3を利用しなければ,短期間での再処理は達成し得ない事業と言える

今年度の成果

TRMM PR とGSMaPの最新プロダクトの確認のため長期試験処理を実施した.

TRMM PRについては1998年から2014年の長期試験を実施し, 後継機で同じKuバンド降水レーダのGPM KuPRとの連続性を確認した. 最新プロダクト(V07A)の評価の結果, 地表面降水強度において, TRMM PR(図1:黒線)と, GPM KuPR(図1:赤線)はよく一致していることがわかった. GSMaPについては2014年7月の長期試験を複数回実施し, アルゴリズム改良の効果を確認した. 図2は最新アルゴリズムで評価した月平均全球マップと東西平均である. 東西平均において, 最新プロダクト(図2:赤線)がGPM DPR(図2:黒線)とよく一致していることがわかる. 高緯度において一部乖離が見られる領域においては今後のバージョンで改善が期待される. 長期試験のほかにも, GPM DPR およびTRMM PR最新プロダクトをもとにモデル入力のための長期間データセットの作成においてJSS3を使用した. このようにJSS3の利用により処理時間の短縮, 開発サイクル加速が実現し, さらにはGPMプロダクトの実利用につながった.

Annual Reoprt Figures for 2022

図1: TRMM PRとGPM KuPRの地表面における降水強度の経年変化. 熱帯(35N-35S)領域, 降水強度の閾値に係る条件なし平均で求めた月積算量. 灰線:TRMM PR V06A, 黒線:TRMM PR V07A, 橙線:GPM KuPR V06A, 赤線:GPM KuPR V07A.

 

Annual Reoprt Figures for 2022

図2: GSMaP 2014年7月月平均降水量の全球マップと東西平均. 青線:GSMaP V04, 赤線:GSMaP V05, 黒線:GPM DPR.

 

成果の公表

-査読付き論文

1. Kumar, P., Varma, A. K., Kubota, T., Yamaji, M., Tashima, T., Mega, T., & Ushio, T. (2022). Long-term high-resolution gauge adjusted satellite rainfall product over India. Earth and Space Science, 9, e2022EA002595. https://doi.org/10.1029/2022EA002595

2. M. K. Yamamoto, T. Kubota, 2022: Implementation of a Rainfall Normalization Module for GSMaP Microwave Imagers and Sounders. Remote Sensing. 14(18), 4445. https://doi.org/10.3390/rs14184445

3. H. Hirose, T. Kubota, T. Tashima, T. Mega, and T. Ushio, 2021: Histogram Matching to Improve Homogeneity in Satellite Merged Precipitation Products, IEEE GRSL, accepted.

-口頭発表

Masaki, T., Furukawa, K., Iguchi, T., Kubota, T., & Takahashi, N. (2022). Beam Matching of the Dual-Frequency Precipitation Radar Onboard the Global Precipitation Measurement Core Observatory. In IGARSS 2022-2022 IEEE International Geoscience and Remote Sensing Symposium..

-Web

世界の雨分布速報

https://sharaku.eorc.jaxa.jp/GSMaP/index_j.htm

GPM EORC

https://www.eorc.jaxa.jp/GPM/index.html

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: 非該当
  • スレッド並列手法: 非該当
  • プロセス並列数: 1
  • 1ケースあたりの経過時間: 24 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.06

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 0.00 0.00
TOKI-ST 464267.70 0.46
TOKI-GP 0.00 0.00
TOKI-XM 0.00 0.00
TOKI-LM 0.00 0.00
TOKI-TST 303.37 0.01
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 42.50 0.04
/data及び/data2 90511.67 0.70
/ssd 158.33 0.02

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 49.50 0.22

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 0.00 0.00

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)