FaSTARによる革新宇宙輸送ロケットの空力特性解析
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)
報告書番号: R22JEG60101
利用分野: 研究開発
- 責任者: 沖田耕一, 研究開発部門第四研究ユニット
- 問い合せ先: 兵頭 翔洋, 伊藤 文博(shoyo.hyodo.sa@ds.mhi.com,fumihiro.ito.me@mhi.com)
- メンバ: 前田 一郎, 小倉 拓哉, 吉本 稔
事業概要
革新的将来宇宙輸送システム研究開発プログラムの一環で, 宇宙輸送コストの抜本的な低減を目指した部分再使用型ロケットシステムの検討を実施中である. 本検討は, 1段再使用型ロケットシステムのシステム設計のため, 複数の機体コンフィグレーションおよび飛行条件における空力特性を評価した. 本検討結果を1段再使用型のロケットシステムの全体システム設計へとフォードバックし, 全体システム設計の具体化を進める.
参照URL
なし
JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点
本検討で対象とする1段再使用型のロケットシステムは概念検討段階にあり, 複数の機体コンフィグレーション案および飛行条件の中から最適なシステム設計解を探索中の段階にある. また, 1段再使用型のロケットシステムにおいては, 帰還フェーズの1段機体の空力特性がシステム全体の特性に大きな影響を与えることから, システム設計段階において空力特性を正確に把握しておくことが必要である. 従って, 最適なシステム設計を実施するためには, 複数の機体コンフィグレーション, 多岐に渡る飛行条件における空力特性を事前に高精度に把握し, その結果をもってシステム設計を進める必要がある. そのためには, 計算不可の大きい大規模な計算を複数ケースに対して実施することが必要であり, その観点でJSS3(計算機環境)は宇宙輸送コストの抜本的な低減を目指した将来宇宙輸送システムの研究において極めて重要な役割を果たしている.
今年度の成果
概念設計段階の1段再使用型のロケットシステムのシステム設計のための, 空力特性の一次評価結果を得た. 本検討結果は, 1段帰還飛行中の飛行制御系の設計や構造系設計のインプットとなるデータであり, 関係各系の設計をより具体的に進めることがが可能となり, 1段再使用型のロケットシステムのシステム設計が大きく進捗した.
成果の公表
なし
JSS利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: 非該当
- プロセス並列数: 480 – 3840
- 1ケースあたりの経過時間: 24 時間
JSS3利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 0.20
内訳
JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。
計算システム名 | CPU利用量(コア・時) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
TOKI-SORA | 5488946.80 | 0.24 |
TOKI-ST | 4098.09 | 0.00 |
TOKI-GP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-XM | 0.00 | 0.00 |
TOKI-LM | 3678.28 | 0.25 |
TOKI-TST | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TGP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TLM | 0.00 | 0.00 |
ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
/home | 135.00 | 0.12 |
/data及び/data2 | 13703.33 | 0.11 |
/ssd | 283.33 | 0.04 |
アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) | J-SPACE | 0.28 | 0.00 |
---|
※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
ISV利用量
利用量(時) | 資源の利用割合※2(%) | |
---|---|---|
ISVソフトウェア(合計) | 0.00 | 0.00 |
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)