ビーム推進機の飛行性能改善に向けた電離構造及び衝撃波伝搬の数値的研究
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)
報告書番号: R22JACA17
利用分野: JSS大学共同利用
- 責任者: 高橋聖幸, 東北大学
- 問い合せ先: 高橋聖幸, 東北大学(masayuki.takahashi.c8@tohoku.ac.jp)
- メンバ: 鈴木 颯一郎, 佐藤 星貴, 経沢 尚輝, 高橋 聖幸
事業概要
本研究ではビーム推進機において生ずるプラズマ及び衝撃波駆動原理を明らかとした上で, より強い衝撃波を誘起出来る条件を模索し, 推進性能を高めるための機体設計を行うことを目的とする.
参照URL
なし
JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点
ビーム誘起放電は, 中性粒子加熱とプラズマ反応拡散, 電磁波伝搬が相互作用するマルチスケール性の強い現象であり, 計算コストが膨大となるため, JAXA スパコンを利用する必要がある.
今年度の成果
中性粒子ダイナミクス, プラズマ拡散反応, 電磁波伝搬の三者をカップリングする数値モデルを多次元化し, 多次元的なビーム誘起プラズマ伝搬を再現した. 低強度ビーム照射時は拡散的な電離構造が, 高強度ビーム照射時は離散的な電離構造となる事が示された. また計算空間に仮想的なアンテナを配置し, プラズマによって反射される電磁波をその仮想アンテナを使って取得すると, プラズマ構造が離散的な場合は拡散的な場合と比較して高周波の反射波が誘起される事がシミュレーションによって示唆された. 構造だけでなくプラズマの伝搬速度も反射波計測によって算出可能であることが示された. これらは実験におけるプラズマ構造診断に応用可能であり, カメラなどの光学的可視化装置に頼らないプラズマ観測が可能となる.
成果の公表
なし
JSS利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: 非該当
- プロセス並列数: 48 – 480
- 1ケースあたりの経過時間: 48 時間
JSS3利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 0.15
内訳
JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。
計算システム名 | CPU利用量(コア・時) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
TOKI-SORA | 461433.33 | 0.02 |
TOKI-ST | 1025241.94 | 1.02 |
TOKI-GP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-XM | 0.00 | 0.00 |
TOKI-LM | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TST | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TGP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TLM | 0.00 | 0.00 |
ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
/home | 550.00 | 0.50 |
/data及び/data2 | 16340.00 | 0.13 |
/ssd | 400.00 | 0.06 |
アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) | J-SPACE | 0.00 | 0.00 |
---|
※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
ISV利用量
利用量(時) | 資源の利用割合※2(%) | |
---|---|---|
ISVソフトウェア(合計) | 0.00 | 0.00 |
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)