2019年度 JSS2利用状況
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2019年4月~2020年3月)
以下の記述は, JSS2の主要計算能力を担うSORA-MAを主な対象とした分析である.
リソース配分
表1に示す5つの利用分類が設定され, JSS2が非常に混雑している場合でも, 各利用分類に設定された配分率まで利用が保障されている.
また, JSS2が混雑していない場合は, 混雑している分類が配分率を超えて利用することが可能であり, 資源の有効利用を図っている.
図1の配分実績は, ジョブスケジューラにより全体がきめ細かく制御された結果を示している. 稼働開始以来, 年を経る毎に重点利用が増加している.
表1: 利用分類と配分
図1: 利用分類毎のリソース配分の推移 (2016-2019年度)
利用実績(重点利用)
2019年度は新事業計画に鑑み, 新たな事業が選定された. 重点利用課題の事業は以下である.
- 航空科学技術
- 宇宙輸送システム
- 衛星利用の拡大
- 衛星リモートセンシング
図2: 重点利用課題の利用内訳 (2019年度)
利用実績(分野別)
分野別の利用では, 航空技術分野の利用が50%を占める. 宇宙輸送技術, 科研費・受託研究等がそれに次いでいる.
外部への貢献としては, 上述の受託研究や学生実習, JSS2大学共同利用(チャートではその他に含まれる)などがある.
図3: 2019年度 部門別 利用率
稼働状況
2016年度から2018年度にかけて, 稼働率は年を追う毎に上がり, 2019年度は2018年度とほぼ同様の高い稼働率であった. 但し, 3月はファイルシステム障害により稼働率が低下した.
図4: 稼働状況の推移(2016-2019年度)
ジョブの傾向分析
ここでは, 事業毎の, MAで実行するジョブの最大の並列プロセス数と, その事業の年間総コア時間の傾向を示す.
表2は, 事業毎の最大のプロセス並列数を5つに分類し, その分類毎の総コア時間合計を算出した上で, 全体の総コア時間に占める比率を示したものである. 昨年と比べ, より最大のプロセス並列数が大きい方にシフトしている.
表2: プロセス並列数とコア時間
図5: プロセス並列数とコア時間の相関
添付資料1 JSS2の主要諸元
表3: 主要諸元
添付資料2 利用料金
表4: 2019年度JAXAスーパーコンピュータシステム利用料金(供用システム:MA,PP,LM)
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2019年4月~2020年3月)