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ターボポンプ解析技術

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2018年4月~2019年3月)

報告書番号: R18JG3214

利用分野: 研究開発

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  • 責任者: 嶋英志, 研究開発部門第三研究ユニット
  • 問い合せ先: 根岸 秀世(negishi.hideyo@jaxa.jp)
  • メンバ: 伊藤 孝行, 根岸 秀世, 大西 陽一, 西元 美希, 大門 優, Ashvin Hosangadi, 猪野 正輝, 深澤 修, 大野 真司, Andrea Zambon, 中島 健賀, 雨宮 孝, 梅村 悠, 藤原 大典, 谷 洋海, 藤本 圭一郎, 王丸 哲文, 小谷 秋子, 福田 太郎, 松本 万有, 外山 雅士, 武藤 大貴, 寺本 進, 都木 貴彦

事業概要

ターボポンプは液体ロケットエンジン開発においてコストや期間, リスクの観点で依然としてボトルネックなコンポーネントです. また, ターボポンプはそれ自体がポンプ, タービン, 軸受, 軸推力バランス機構, シール機構等のサブコンポーネントで構成される複雑なシステムであり, ターボポンプシステム全体を評価できる解析技術は世界的にも存在していません. またサブコンポーネントレベルの数値シミュレーション技術自体も, 予測精度が低いため試験による設計妥当性評価が必須となっています.

本研究では, ターボポンプに係る数値シミュレーション技術の予測精度を高めつつ, ターボポンプシステム全体の評価を可能とする解析技術を目指しています. その解析技術の活用により, 試験削減・代替を可能として今後のロケットエンジン開発をより低コスト, 短期間で実現します. また, ロケットエンジンのポンプやタービンは, 一般産業界のものより小型で高速回転など極限環境で使われるために効率が低いことが知られています. 近年ではAdditive manufacturing技術の進展により, 従来では不可能であった形状の製品開発も可能となってきており, 本研究で構築するターボポンプ解析技術を活用することで, 革新的な高効率ターボポンプの設計実現を目指します.

参照URL

数値シミュレーション技術|第三研究ユニット(旧 情報・計算工学センター)」参照.

JSS2利用の理由

・JAXAの技術でしか実現できない計算精度, 現象忠実度が高い大規模解析を可能とすること

・JAXAにおけるロケット開発の中でタイムリーに解析を実施し, 限られた期間内に結果を多数提示すること

・機微情報となるロケット関連情報をJAXA内のみで閉じて扱えること

今年度の成果

FY2018は, 液体ロケット水素ポンプを対象にNISTデータベースに基づく極低温物性を考慮可能とした3次元圧縮性URANS解析を実現した. (図1参照) 解析結果は過去のターボポンプ試験結果と比較し, ポンプ内部圧力を4%以内の精度で予測できることを確認した. ここで構築された解析技術は, H3ロケット1段エンジンLE-9のターボポンプ開発に活用されている.

Annual Reoprt Figures for 2018

図1: 液体ロケット水素ポンプ解析結果(圧力分布)

 

成果の公表

-査読付き論文

(1) 根岸ほか, "圧縮性URANS解析による液体ロケットオープンインペラの流動特性評価," ターボ機械, 第46巻, 12号, 2018年12月, pp. 705-714.

-査読なし論文

(1) Negishi, H., et al., "Computational analysis of flow field characteristics of a liquid rocket unshrouded impeller," 29th IAHR Symposium on Hydraulic Machinery and Systems, IAHR2018-422, Kyoto, Sep. 16-21, 2018.

(2) 根岸ほか, "液体水素オープンインペラの内部熱流動特性(流量係数の影響)," 第80回ターボ機械協会 東北(学術)講演会, 2018年10月.

JSS2利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: FLAT並列
  • プロセス並列数: 128 - 6400
  • 1ケースあたりの経過時間: 300 時間

利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.42

 

内訳

JSS2のシステム構成や主要な仕様は、JSS2のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 コア時間(コア・h) 資源の利用割合※2(%)
SORA-MA 3,576,887.13 0.44
SORA-PP 7,545.15 0.06
SORA-LM 1,114.21 0.52
SORA-TPP 19.56 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 495.16 0.51
/data 31,784.03 0.56
/ltmp 16,295.88 1.40

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 2.61 0.09

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2018年4月~2019年3月)


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所在地

JAXA(宇宙航空研究開発機構) 調布航空宇宙センター
所在地 〒182-8522 東京都
調布市深大寺東町7-44-1