SIP複合材構造高精度モデリング技術
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2017年4月~2018年3月)
報告書番号: R17JCMP99
利用分野: 競争的資金
- 責任者: 岩堀 豊 航空技術部門構造・複合材技術研究ユニット
- 問い合せ先: 吉村彰記 yoshimura.akinori@jaxa.jp
- メンバ: 吉村彰記
事業概要
JAXAは内閣府のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)の一環として行われている,革新的構造材料に関する研究開発に参画している.JAXAの担当の一つとして,航空機用樹脂複合材料の高精度力学解析モデルの開発があり,本研究ではその計算を実施している.
参照URL
「領域紹介 樹脂・CFRP|「革新的構造材料」 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)|科学技術振興機構」参照.
JSS2利用の理由
円孔引張試験におけるCFRP内の損傷進展について,陽解法有限要素法を用いた解析を実施する必要があった.各層に発生する損傷を詳細に解析するには多くの要素を必要とし,高計算コストとなる.JSS2スーパーコンピュータを使用することにより,このような高コストな計算を実行することができる.
今年度の成果
JAXAが開発した損傷シミュレーション手法であるECDM(Enhanced Continuum Damage Mechanics)モデルをCFRPの円孔引張のシミュレーションに用いた.シミュレーションはABAQUS/Explicit 2016を用いてJSS2上で実行された.CFRPは一層一要素の連続体シェル要素を用いてモデル化され,ECDMモデルはABAQUSのユーザサブルーチンとして実装され,モデルに組み込まれた.平成29年度はECDMモデルの改善と破壊強度の予測手法を改良し,より解析精度を向上させた.
解析モデルの外観をFig.1に,解析によって予測された損傷をFig. 2に示す.
成果の公表
なし
JSS2利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: N/A
- プロセス並列数: 12 – 120
- 1ケースあたりの経過時間: 60.00 時間
利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 0.00
内訳
JSS2のシステム構成や主要な仕様は、JSS2のシステム構成をご覧下さい。
計算システム名 | コア時間(コア・h) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
SORA-MA | 0.00 | 0.00 |
SORA-PP | 3,968.24 | 0.05 |
SORA-LM | 0.00 | 0.00 |
SORA-TPP | 0.00 | 0.00 |
ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
/home | 003.18 | 0.00 |
/data | 031.79 | 0.00 |
/ltmp | 651.04 | 0.05 |
アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
J-SPACE | 0.00 | 0.00 |
※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2017年4月~2018年3月)