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ケロシン乱流燃焼機構の解明に向けた反応計算スキームの開発

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2017年4月~2018年3月)

報告書番号: R17JA1921

利用分野: 航空技術

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  • 責任者: 青山剛史 航空技術部門数値解析技術研究ユニット
  • 問い合せ先: 松山新吾 smatsu@chofu.jaxa.jp
  • メンバ: 松山新吾

事業概要

炭化水素燃料について詳細反応機構を用いて燃焼シミュレーションを実施する場合,考慮する化学種の数と化学反応に伴う stiffness が問題であり,時間積分のコストが膨大になる. 本研究では skeletal 反応モデルと dynamic stiffness removal を組み合わせることで,大規模な詳細反応機構を用いた燃焼シミュレーションを安定かつ高速に実施できる反応計算スキームの開発を行なった.

参照URL

なし

JSS2利用の理由

航空機用ガスタービンエンジンで広く用いられているケロシン燃料について乱流燃焼解析を行なう場合,100 以上の化学種と 900 を超える化学反応を含む膨大な反応モデルを解く必要がある. LES や DNS を実施するには1億点オーダーの格子点数が必要であることに加え,化学種の数に比例して解くべき支配方程式の本数と化学反応の計算量が増加するため,研究の遂行にはスーパーコンピューターが必須である.

今年度の成果

本研究では,skeletal 反応モデルと dynamic stiffness removal を組み合わせることで,ケロシンの主成分である正デカンについて部分予混合火炎の非定常シミュレーションを実施した(図1). dynamic stiffness removal により,反応特性時間よりも大きな時間刻みをとった場合でも大規模な詳細反応機構を用いた燃焼シミュレーションが安定に実施できることを示した.

Annual Reoprt Figures for 2017

図1: n-C10H22 部分与混合火炎の解析結果. 査読なし論文 [1] より引用.

 

成果の公表

■ 査読なし論文

1) 松山 新吾,”詳細反応モデルによるケロシン部分予混合火炎の非定常シミュレーション”,第55回燃焼シンポジウム講演論文集,E221,2017.

2) 松山 新吾,”乱流燃焼解析コード CHARIOT の開発”,日本航空宇宙学会 第49期 定時社員総会および年会講演会 講演論文集,2C05,2018.

■ 口頭発表

1) 松山 新吾,”詳細反応モデルによるケロシン部分予混合火炎の非定常シミュレーション”,第55回燃焼シンポジウム,2017.

2) 松山 新吾,”乱流燃焼解析コード CHARIOT の開発”,日本航空宇宙学会 第49期 定時社員総会および年会講演会,2018.

JSS2利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: OpenMP
  • プロセス並列数: 25 – 75
  • 1ケースあたりの経過時間: 120.00 時間

利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.02

 

内訳

JSS2のシステム構成や主要な仕様は、JSS2のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 コア時間(コア・h) 資源の利用割合※2(%)
SORA-MA 128,996.00 0.02
SORA-PP 0.00 0.00
SORA-LM 0.00 0.00
SORA-TPP 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 598.94 0.41
/data 2,849.03 0.05
/ltmp 488.28 0.04

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 0.00 0.00

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2017年4月~2018年3月)