航空宇宙機内部音響環境改善のための音響解析技術の研究
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2017年4月~2018年3月)
報告書番号: R17JA1902
利用分野: 航空技術
- 責任者: 青山剛史 航空技術部門数値解析技術研究ユニット
- 問い合せ先: 高橋孝 takahashi.takashi@jaxa.jp
- メンバ: 高橋孝, 大道勇哉, 金森正史, 東貴弘, 山田健翔, 大久保寛, 鳴海達也
事業概要
航空機・宇宙機の様々な音響問題を改善するためには,音源,伝播,透過/振動の解析技術が共通的な横糸となる.そこで,これらの個々の解析技術をさらに高度化・高速化して世界最先端を目指すとともに,それらをシームレスに使える統合解析ツールの開発を目指している.
参照URL
なし
JSS2利用の理由
ジェット騒音の持つ周波数特性を正確に再現するためには,微小な流体現象まで十分に解像できる計算格子が必要となる. そのため,音響解析に用いられる格子の点数は非常に多く,計算を行うには大規模な並列化が可能なコンピュータの使用が必要となる.
今年度の成果
亜音速噴流から発生する騒音について,CFDによる解析を行った. 解析は2種類のノズル形状(Fig.1)に対して行い,それぞれの騒音が持つ周波数特性を評価した. 流れ場の解析は非構造流体解析ソルバFaSTARを使用した. 解析結果から,ノズル形状の違いによる渦構造の違いを確認することができた(Fig.2). また,騒音の計算結果から,低周波数帯で実験値と近い周波数分布を再現できた.
成果の公表
■ 口頭発表
1)東貴弘,大道勇哉,小島良実,橋本敦,高橋孝,稲田喜信,「非構造格子LESを用いたシェブロンノズルの亜音速噴流解析」,第31回数値流体力学シンポジウム,2017
JSS2利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: N/A
- プロセス並列数: 2 – 800
- 1ケースあたりの経過時間: 30.00 時間
利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 0.38
内訳
JSS2のシステム構成や主要な仕様は、JSS2のシステム構成をご覧下さい。
計算システム名 | コア時間(コア・h) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
SORA-MA | 2,834,770.96 | 0.38 |
SORA-PP | 8,270.53 | 0.10 |
SORA-LM | 1,955.61 | 0.01 |
SORA-TPP | 0.00 | 0.00 |
ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
/home | 1,603.54 | 1.11 |
/data | 37,329.55 | 0.69 |
/ltmp | 9,393.61 | 0.71 |
アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
J-SPACE | 9.50 | 0.41 |
※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2017年4月~2018年3月)