エコウィング技術の研究開発(表面摩擦抵抗低減コーティング技術)
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2017年4月～2018年3月)
報告書番号: R17JA0603
利用分野: 航空技術
- 責任者: 牧野好和 航空技術部門次世代航空イノベーションハブ
- 問い合せ先: 栗田充 kurita@chofu.jaxa.jp
- メンバ: 黒田文武, 栗田充
事業概要
乱流摩擦抵抗低減に有効な独自リブレットパターンをDNSにより研究開発する.DNSで得られた最適リブレットを実験用航空機に施工し飛行環境下での表面摩擦抵抗効果を確認する.
参照URL
「エコウィング技術 | 航空環境技術の研究開発プログラム（ECAT） | JAXA航空技術部門」参照.
JSS2利用の理由
独自リブレットパターンを開発にCFD(DNS)を利用している.この開発には,複雑な流れ場を理解しつつ,最適なリブレット形状を追求するため,迅速で正確なリブレット特性を把握することと同時に膨大な計算リソースが必要である.事業遂行においてスパコンは必要不可欠である.
今年度の成果
航空技術部門の研究事業FINEの飛行実証で用いるリブレットの基本特性を把握するために,リブレット面を有する平行平板間乱流の直接数値シミュレーションを実施した.その結果,抵抗低減率のリブレット間隔S^+の依存性等のリブレットの性能を明らかにした.
図1: DNSの渦構造と壁面せん断応力(白の等値面:速度勾配テンソルの第2不変量の正値,カラーコンター:壁面せん断応力の分布).
成果の公表
■ 査読なし論文
1)栗田, 西沢, 郭, 飯島秀俊, 飯島由美, 高橋, 笹森, 阿部, 賀星, 中北, 黒田, “表面摩擦抵抗低減コーティング技術の飛行実証 FINE, 第1回飛行試験”, 第55回 飛行機シンポジウム, 2017.
JSS2利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: 自動並列
- プロセス並列数: 64 – 512
- 1ケースあたりの経過時間: 500.00 時間
利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 1.37
内訳
JSS2のシステム構成や主要な仕様は、JSS2のシステム構成をご覧下さい。
| 計算システム名 | コア時間(コア・h) | 資源の利用割合※2(%) |
|---|---|---|
| SORA-MA | 11,499,337.06 | 1.53 |
| SORA-PP | 84.29 | 0.00 |
| SORA-LM | 14.69 | 0.00 |
| SORA-TPP | 0.00 | 0.00 |
| ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
|---|---|---|
| /home | 006.34 | 0.00 |
| /data | 9,858.96 | 0.18 |
| /ltmp | 878.91 | 0.07 |
| アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) |
|---|---|---|
| J-SPACE | 0.99 | 0.04 |
※1 総資源に占める利用割合：3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合：対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2017年4月～2018年3月)