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内部流・燃焼・回転機械解析技術

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月~2017年3月)

報告書番号: R16J0081

  • 責任者: 嶋 英志(研究開発部門 第三研究ユニット)
  • 問い合わせ先: 清水 太郎(shimizu.taro@jaxa.jp)
  • メンバ: 雨川洋章, 出浦智之, 伊藤孝行, 高木亮治, 堤誠司, 伊藤浩之, 清水太郎, 青野淳也, 芳賀臣紀, 森井雄飛, 安部賢治, 筧雅行, 本江幹朗, 菱田学, 小泉拓, 根岸秀世, 大西陽一, 西元美希, 大門優, 石原洋史, アシュビン・ホサンガディ, ジェレミー・シップマン, 猪野正輝, ジャイ・シン・サカデブ, 深澤修, 大野真司, アンドレア・ザンボン, 中島健賀, 秋村友香, 雨宮孝, 藤原大典, 谷洋海, 飯村拓哉, 藤本圭一郎, 王丸哲文, 小谷秋子, 福田太郎, 松本万有, 外山雅士, 石橋克之, 西村彗, 阿部諭, 武藤大貴
  • 利用分類: 宇宙分野(ロケットエンジン,宇宙機)

概要

液体ロケットエンジン内の非定常現象を捉えるため,燃焼LES解析を実施し,サブスケール試験との比較検証により評価ツールを完成させる.またスラスタについては,噴霧燃焼形態を模擬できる解析コードを構築し,まずは定常性能の予測を目指す.

目的

液体ロケットエンジン及び宇宙機スラスタの設計開発を支えるため,数値解析による設計評価ツールを構築する.

目標

液体ロケットエンジン内の非定常現象である燃焼振動等を予測できるツールを構築するため,コードの改良及びサブスケール試験等との比較による検証を実施する.スラスタ解析も同様に主として定常性能を予測できる評価ツールの構築を目指し,コード開発と検証を実施する.

参照URL

第三研究ユニット:研究開発部門」参照。

スパコンの用途

液体推進薬の燃焼は,実験で得られる情報が燃焼圧や局所温度など非常に限られている.スパコンを活用した数値解析でのみ得られるデータなしには理解できない現象が多々あり,精度の高い数値解析ツールの構築が求められている.

スパコンの必要性

液体推進薬の燃焼は乱流状態でかつ,非定常な特性を有するため,LES解析が必須となっている.本検証対象でも数千万セルの格子に対して,数百万ステップ程度の解析計算が必要であるため,スパコンの利用なしには到底目標を達成できない.

今年度の成果

噴霧燃焼に対する数値解析コードの開発と検証を目的として,エタノール噴霧燃焼バーナのLES解析を行った.対象のバーナ直径は10.5 mmであり,3次元の解析を行いモデルのセル数は約1500万個である.有限体積法で空間を離散化しLESによる解析を行った.燃焼反応のシミュレートには50化学種258反応式の詳細反応モデルを用いた.その際,ERENA法により時間積分を行った.Fig.1に温度分布,Fig.2に軸方向速度分布を示す.図に示すように,解析コードが定性的に噴霧燃焼を再現できていることを確認した.

DLRと共同で進めている強制的にサイレン加振することが可能な燃焼器を対象とし,速度及び圧力変動が火炎に与える影響を,超臨界版FaSTARを用いてシミュレーションすることで調査した.1Tモードでは速度変動を火炎に与え,1Lモードでは圧力変動を火炎に与えることとなり,解析結果から1Tよりも強い振幅で1Lモードの加振を実施しても火炎やLOxコア長さに対して大きな影響がないことが明らかとなり(Fig 3, 4参照),火炎に与える影響は速度変動が支配的であることを示すことができた.

Annual Reoprt Figures for 2016

Fig.1:温度分布

 

Annual Reoprt Figures for 2016

Fig.2:軸方向度分布

 

Annual Reoprt Figures for 2016

Fig.3:1Lモード加振下における圧力及び酸素コアの瞬時場

 

Annual Reoprt Figures for 2016

Fig.4:1Tモード加振下における圧力及び酸素コアの瞬時場

 

成果の公表

査読なし論文

1) M. Motoe, Unsteady Numerical Analysis of Spray Combustion for Coaxial Jet Burner Using Detailed Chemical Reaction Mechanism, SPACE PROPULSION 2016, 2016

計算情報

  • 並列化手法: プロセス並列
  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: 非該当
  • プロセス並列数: 2560 ,1024
  • プロセスあたりのスレッド数: 1
  • 使用ノード数: 80 , 32
  • 1ケースあたりの経過時間(時間): 600, 10000
  • 実行ケース数: 4 ,20

利用量

 

総仮想利用経費(円): 140,511,395

 

内訳

計算資源
計算システム名 コア時間(コア・h) 仮想利用経費(円)
SORA-MA 83,756,694.01 135,913,447
SORA-PP 108,768.74 928,667
SORA-LM 806.25 18,140
SORA-TPP 167,000.75 2,462,426

 

SORA-FS ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 仮想利用経費(円)
/home 9,704.92 91,546
/data 68,435.57 645,554
/ltmp 20,963.30 197,747

 

J-SPACE アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 仮想利用経費(円)
J-SPACE 82.23 253,865

注記: 仮想利用経費=2016年度設備貸付費用の単価を用いて算出した場合の経費

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月~2017年3月)



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