JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月～2017年3月)

報告書番号: R16J0074

• 責任者: 沖田 耕一(研究開発部門 第四研究ユニット)
• 問い合わせ先: 長谷川 進(hasegawa.susumu@jaxa.jp)
• メンバ: 長谷川進
• 利用分類: 宇宙分野(宇宙輸送)

概要

機体とエンジンが一体となるスペースプレーンの機体・エンジン連成空力特性を解明する.すなわち離陸から高速までの飛行環境と機体状態の変化に基づく重心移動,空力中心の移動,エンジン推力変化などを統合したスペースプレーン機体の空力特性の解明を行う.

目的

将来宇宙輸送技術を実現するために,スペースプレーンの機体とエンジンを統合する技術を確立する.

目標

離陸から高速までの飛行環境に基づくスペースプレーンの機体・エンジン連成空力特性の解明を目標とする.

参照URL

なし

スパコンの用途

風洞実験で取得したデータを用いて,数値計算結果の検証を行う.また,データの検証後,実験では得ることができない空力データをCFDを用いることにより取得する.

スパコンの必要性

風洞試験を行う回数は限られている上,得られるデータも限られている.よって,数値計算データの検証後,風洞試験ではできないデータを得ることができる.より高性能なコンピュータを用いることにより,より信頼性の高いデータを得ることができ,スペースプレーンの技術確立に貢献することができる.

今年度の成果

風洞実験で行ったスペースプレーンの対応数値計算を行った.実験で得られた結果と数値計算で得られた結果との比較検討を行った.空力係数の傾向は一致するが,定量的には合致しないデータもある.より大規模なデータの解析を行い,データの検証を行う予定である.その後,実験では難しいデータを,数値計算で行う予定である.

Fig.1:スペースプレーンの周りの流線,およびマッハ数 (飛行マッハ数 1.3)

成果の公表

口頭発表

1) Susumu Hasegawa, Takeshi Kanda,'Preliminary Numerical Simulation of Flow around Spaceplane for Airframe Engine Integration', ISTS 31th, Matsuyama, Japan, Jun 9, 2017.

計算情報

• 並列化手法: プロセス並列
• プロセス並列手法: MPI
• スレッド並列手法: 非該当
• プロセス並列数: 128
• プロセスあたりのスレッド数: 1
• 使用ノード数: 4
• 1ケースあたりの経過時間(時間): 256
• 実行ケース数: 100

利用量

総仮想利用経費(円): 968,378

内訳

注記: 仮想利用経費=2016年度設備貸付費用の単価を用いて算出した場合の経費

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月～2017年3月)