オンデマンド即時観測が可能な小型合成開口レーダ衛星システム
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月~2017年3月)
報告書番号: R16J0068
- 責任者: 山田 隆弘(宇宙科学研究所 宇宙機応用工学研究系)
- 問い合わせ先: 齋藤 宏文(saito.hirobumi@jaxa.jp)
- メンバ: 深見友也, ビネイ・ラビンドラ, 齋藤宏文, 安藤健悟, パイン・ブッダヂィア, プリランド・リツキ・アクバル
- 利用分類: 宇宙分野(宇宙利用)
概要
全天候型地球観測センサであるマイクロ波合成開口レーダを,低価格で短期開発が可能な100kg級小型衛星に搭載できるフライト可能なモデルの開発を行う.従来は,500-1000kg以上の中型,大型衛星が必要であったレーダ衛星が,100kg級の小型衛星で実現できることは,地球監視の世界を一変させる可能性を秘めている.
目的
100kg級の小型衛星に,全天候型の地球監視センサである合成開口レーダを搭載し,即応型の地球観測システムやコンステレーションミッションを実施できる状況を実現することを事業の目的とする.
目標
100kg級小型衛星に搭載可能な合成開口レーダ システムのフライト可能なモデルを開発し,地上実証を行う
参照URL
「ホーム of 齋藤宏文研究室」参照。
「革新的研究開発推進プログラム ImPACT: 研究開発プログラム: 白坂 成功PM」参照。
スパコンの用途
小型衛星に搭載できる合成開口レーダの用のハニカムスロットアレイ・アンテナの電磁気シミュレーションのためにスパコンを活用している.
スパコンの必要性
ハニカムスロットアレイ・アンテナの電磁気シミュレーションには,大容量メモリと高速演算速度が必要であり,スパコンを活用している.
今年度の成果
スパコンを使用して,小型衛星搭載のスロットアレイアンテナの電磁界解析を実施している.図1は,70cmx70cmnのスロットアレイ・アンテナの3次元電磁解析の開口面の振幅分布,図2は,開口面の位相分布である.
成果の公表
口頭発表
1) Prilando Rizki Akbar, Pyne Budhaditya, Hirobumi Saito Jiro Hirokawa. ‘Current State of Antenna Design for X-band SAR Sensor onboard 100 Kg Class Satellite,’ Eucap 2017, Paris, March 2017.
計算情報
- 並列化手法: ハイブリッド並列
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: OpenMP
- プロセス並列数: 6
- プロセスあたりのスレッド数: 8
- 使用ノード数: 4
- 1ケースあたりの経過時間(時間): 48
- 実行ケース数: 100
利用量
総仮想利用経費(円): 1,552,640
内訳
計算システム名 | コア時間(コア・h) | 仮想利用経費(円) |
---|---|---|
SORA-MA | 215,092.29 | 351,301 |
SORA-PP | 35,823.99 | 305,865 |
SORA-LM | 34,909.52 | 785,464 |
SORA-TPP | 0.00 | 0 |
ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 仮想利用経費(円) |
---|---|---|
/home | 57.22 | 509 |
/data | 572.20 | 5,097 |
/ltmp | 11,718.76 | 104,402 |
アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 仮想利用経費(円) |
---|---|---|
J-SPACE | 0.00 | 0 |
注記: 仮想利用経費=2016年度設備貸付費用の単価を用いて算出した場合の経費
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月~2017年3月)