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システムレベル技術検討に必要な着陸候補地点の解析

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月~2017年3月)

報告書番号: R16J0063

  • 責任者: 川崎 一義(宇宙探査イノベーションハブ)
  • 問い合わせ先: 星野 健(hoshino.takeshi@jaxa.jp)
  • メンバ: 星野健, 山本光生
  • 利用分類: 宇宙分野(月・惑星)

概要

着陸地点選定の判断基準となる日照期間や通信可視性などを, シミュレーションおよび解析によって求める. これらの結果を, 月着陸探査機のシステムレベルの技術検討に反映する.

目的

工学的, 科学的および資源探査の観点から, 最大限の成果を期待できる月着陸候補地点の絞込み

目標

かぐやおよびLRO等の探査データを用いた月着陸候補地点選定の為のシミュレーションおよび解析

参照URL

なし

スパコンの用途

日照・通信可視性シミュレーション効率化のために調整した入力データを元にした解析結果と, 既存入力データを元にした解析結果との比較検討を実施した. また, 既存の手法とは異なる高速なシミュレーションアルゴリズムの為の, データベースプロトタイプを作成した.

スパコンの必要性

日照期間と通信可視性シミュレーションは, 大量の地形データを取り扱う必要があるとともに, 数年間にわたり1時間以下の時間間隔で計算する必要がある. そのため大容量のメモリーと計算力を必要とする.

今年度の成果

図1は, 月の北極にあるホイップルクレーターのリムの二年間の日照率の計算結果である. 計算する解像度に応じたDEMを用いることにより, 計算の高速化が図られている.

図2は, 月北極点を中心とした300km四方の地平線データベースである. 各地点において周囲全体の地平線の高度を事前に計算しておくことで, 日照計算に必要な時間を大幅に短縮できる.

Annual Reoprt Figures for 2016

Fig.1:月北極域ホイップルクレーターリムにおける二年間の合計日照日数

 

Annual Reoprt Figures for 2016

Fig.2:月北極点を中心とした300km四方の地平線データベース

 

成果の公表

査読なし論文

1) An analysis of illumination conditions by altitude for a landing site near the Lunar north pole, 48th Lunar and Planetary Science Conference (LPSC XLVIII)

http://www.hou.usra.edu/meetings/lpsc2017/pdf/1376.pdf

計算情報

  • 並列化手法: スレッド並列
  • プロセス並列手法: 非該当
  • スレッド並列手法: OpenMP, 自動並列
  • プロセス並列数: 1
  • プロセスあたりのスレッド数: 12
  • 使用ノード数: 1
  • 1ケースあたりの経過時間(時間): 6
  • 実行ケース数: 10

利用量

 

総仮想利用経費(円): 115,462

 

内訳

計算資源
計算システム名 コア時間(コア・h) 仮想利用経費(円)
SORA-MA 0.00 0
SORA-PP 1,227.66 10,481
SORA-LM 0.00 0
SORA-TPP 0.00 0

 

SORA-FS ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 仮想利用経費(円)
/home 320.09 3,019
/data 5,275.12 49,760
/ltmp 5,533.86 52,201

 

J-SPACE アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 仮想利用経費(円)
J-SPACE 0.00 0

注記: 仮想利用経費=2016年度設備貸付費用の単価を用いて算出した場合の経費

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月~2017年3月)