実機空力特性推定技術
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月～2017年3月)
報告書番号: R16J0038
- 責任者: 伊藤 健(航空技術部門 次世代航空イノベイションハブ)
- 問い合わせ先: 中北 和之(nakakita@chofu.jaxa.jp)
- メンバ: 川口恵子,中北和之,保江かな子,互井梨絵,上野真,古賀星吾,村山光宏,田中健太郎,平井亨,伊藤靖,畑中圭太,鈴木康司,内山貴啓,鳥井田浩也
- 利用分類: 航空分野(航空機)
概要
非定常CFDデータに特徴抽出手法を適用することによって,バフェット等非定常空力現象発生の兆候を検出する技術を構築する.
目的
航空機開発における概念設計から飛行試験を経て商業飛行に至る一連の空力設計シーケンスにおいて,開発遅延・手戻りリスクの抑制・改善に寄与する先端技術開発を通じ,空力設計シーケンスを高速化する.
目標
長時間を要する空力設計作業の迅速化技術の開発および航空機開発シーケンスを停止させる問題やリスクの回避技術の確立
参照URL
なし
スパコンの用途
非定常空力現象の兆候検出については,単翼に関する静的/動的なDES解析を実施した.
スパコンの必要性
非定常空力現象の兆候検出については,大規模な非定常解析(DES)データを多数整備する必要があり,スパコンの利用が必須となる.
今年度の成果
非定常空力現象の兆候検出については,NACA0012翼形状に対して,バフェット発生条件における迎角を固定した静的なDES解析,および迎角を徐々に上げていく動的なDES解析をそれぞれ実施し,各種データマイニング手法を駆使した兆候検出に向けた基礎データとして整備した.
Fig.1:NACA0012翼DESバフェット解析結果(渦粘性係数等値面)
成果の公表
なし
計算情報
- 並列化手法: プロセス並列
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: 非該当
- プロセス並列数: 512
- プロセスあたりのスレッド数: 1
- 使用ノード数: 16
- 1ケースあたりの経過時間(時間): 336
- 実行ケース数: 30
利用量
総仮想利用経費(円): 3,959,607
内訳
| 計算システム名 | コア時間(コア･h) | 仮想利用経費(円) |
|---|---|---|
| SORA-MA | 2,204,616.20 | 3,605,491 |
| SORA-PP | 461.36 | 3,939 |
| SORA-LM | 21.27 | 478 |
| SORA-TPP | 0.00 | 0 |
| ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 仮想利用経費(円) |
|---|---|---|
| /home | 143.32 | 1,351 |
| /data | 27,603.66 | 260,386 |
| /ltmp | 7,424.20 | 70,032 |
| アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 仮想利用経費(円) |
|---|---|---|
| J-SPACE | 5.81 | 17,927 |
注記: 仮想利用経費=2016年度設備貸付費用の単価を用いて算出した場合の経費
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月～2017年3月)