JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月～2017年3月)

報告書番号: R16J0020

• 責任者: 松尾 裕一(航空技術部門 数値解析技術研究ユニット)
• 問い合わせ先: 溝渕 泰寛(mizo@chofu.jaxa.jp)
• メンバ: 南部太介, 八百寛樹, 安田章悟, 松尾裕一, 溝渕泰寛, 阿部浩幸, 菱田学, 草鹿仁, 喜久里陽, 堀司, 尾形陽一, 小橋好充, 藤野敦志, 伊藤俊, 大日向大地, 橋本淳, 中森一郎, 桐原亮平, 板橋元嗣, 桑原匠史, 野口泰, 上原一浩, 茅嶋泰介, 前田有里奈, 坂井洋志, 土舘力, 中村真二, 石田貴弘, 田中大輔, 堀貴之, 内田亮, 倉本健史, 神長隆史
• 利用分類: 基礎分野(数値解析, 燃焼)

概要

直交格子+IB法により移動境界を容易に扱える3D圧縮性流体解析ソフトを開発し, 自動車エンジン解析に必要なサブモデルを組込む.

目的

我が国の自動車技術研究者で共有可能なエンジン燃焼解析ソフトを開発し同分野でのCAE活用促進に寄与する.

目標

自動車エンジン燃焼室解析用の3Dコアソフトを作る.

参照URL

なし

スパコンの用途

直交格子+IB法の検証, ソフトの検証, 次世代計算のための大規模解析

スパコンの必要性

大量パラメトリックスタディ, 大規模並列解析

今年度の成果

スパーク点火エンジンのシミュレーション

昨年度までに構築した流動計算コアソフトに, 共同研究先である大学が開発したサブモデルを組込むことにより, スパーク点火エンジンの吸気から排気までに至る過程のシミュレーションを可能とした.

Fig.1:SIエンジン過程シミュレーション

成果の公表

査読なし論文

1)安田他, 境界埋め込み法を用いた等間隔直交格子ソルバにおけるDDM並列計算, 第48回流体力学講演会/第34回航空宇宙数値シミュレーション技術シンポジウム論文集, 173-176.

2)溝渕, 自動車エンジン燃焼解析ソフトウエアHINOCA の開発, 日本燃焼学会誌 第58巻186号(2016)191-196.

口頭発表

1) 安田他, 境界埋め込み法を用いた等間隔直交格子ソルバにおけるDDM並列計算, 第48回流体力学講演会/第34回航空宇宙数値シミュレーション技術シンポジウム.

2)Mizobuch, Y. , Development of LES solver for IC engine using Cartesian grid and immersed boundary method, Advanced Design Technology for Power Generation Engine, Busan University, Aug. 2016.

3)溝渕, 菱田, 革新的燃焼技術のためのレシプロエンジン用CFDソフトの開発, 日本機械学会第29回計算力学講演会.

4)南部他, 等間隔直交格子及びImmersed boundary法に基づいた流体解析ソルバにおける燃料噴霧流解析, 自動車技術会2016年秋季大会

5)Nambu, T. et al., Development of IC engine simulation platform based on compressible LES and immersed boundary method, LES4IE 2016.

6)溝渕, 自動車エンジン筒内解析ソフトウエアHINOCAの開発, 自動車技術会モータースポーツ部門委員会シンポジウム.

計算情報

• 並列化手法: ハイブリッド並列
• プロセス並列手法: MPI
• スレッド並列手法: OpenMP
• プロセス並列数: 1200
• プロセスあたりのスレッド数: 8
• 使用ノード数: 300
• 1ケースあたりの経過時間(時間): 120
• 実行ケース数: 10

利用量

総仮想利用経費(円): 58,645,973

内訳

注記: 仮想利用経費=2016年度設備貸付費用の単価を用いて算出した場合の経費

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2016年4月～2017年3月)