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幅広い作動域を有するエンジン設計に関する解析

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2025年2月~2026年1月)

報告書番号: R25JCMP36

利用分野: 競争的資金

PDF(準備中)

  • 責任者: 南里秀明, 研究開発部門第四研究ユニット
  • 問い合せ先: 高橋 俊 研究開発部門 第四研究ユニット(takahashi.shun@jaxa.jp)
  • メンバ: 枝廣 美佳, 福井 正明, 藤尾 秩寛, 廣瀨 帆, 濵路 洸佑, 平山 雄暉, 井上 拓, 小林 亮太, 勝村 紀子, 松橋 康太, 宗像 利彦, 乗松 慧生, 中山 浩太郎, 中谷 辰爾, 小沢 郁夫, 田所 拓馬, 高松 俊介, 高橋 政浩, 高橋 俊, 山口 拓輝

事業概要

本事業では, 経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)「超音速・極超音速輸送機システムの高度化に係る要素技術開発」の, 研究開発課題「ロバスト低ソニックブーム機体設計技術の飛行実証, 及び幅広い作動域を有するエンジン設計技術の地上実証」の枠組みで実施される, 主にCFDを応用した要素技術設計を実施する. その中でも, 多くのパラメータスタディを必要とする解析や, 長時間の燃焼解析を必要とする, 「幅広い作動域を有するエンジン設計技術の地上実証に係る覚書」を締結した各大学の数値解析を行う.

参照URL

https://www.jst.go.jp/k-program/program/koukuu2.html 参照.

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

本事業は, 極超音速エンジンの広い速度域での安定作動を目指した設計, 要素技術開発を目的としているため, 燃焼解析と多数のパラメータスタディを含んでおり, 計算コストが非常に大きい. また, その設計の中ではJAXAが開発したFaSTARを初めとしたツールを用いた解析が行われるため, JAXAスパコンとの親和性も高い. これらの背景と理由から, JAXAスパコンを活用することには大きな意義がある.

今年度の成果

スクラムジェットエンジンモデル燃焼器を対象にしたRANS解析を行い, ストラットによって押し曲げられた流れが, キャビティ内部の流れ場に及ぼす影響を明らかにした(図1). また, ラムジェットエンジンモデル燃焼器を対象としたLES解析を行い, 高温主流条件化では, 燃料噴射器およびV-gutter保炎器間での火炎が現れることを確認し, 実験結果と定性的な一致を確認した(図2).

複合サイクルエンジンに適用するインテークの設計, 評価のため, 以下3項目の検討を実施した(図3, 図4) .

・ターボ・ラムジェットエンジン流路内の亜音速ディフューザの性能改善

・ターボ・ラムジェット流路におけるエンジンとの流量マッチングの検証

・FaSTAR-Moveを複合サイクルエンジンの評価に適用するための手法検討

Annual Report Figures for 2025

図1: 主流マッハ数, L/D, ストラットの有無を変化させた時の圧力及び流線図(非反応)

 

Annual Report Figures for 2025

図2: 飛行マッハ数2, 3.5想定条件下でのラム燃焼器における発熱量分布

 

Annual Report Figures for 2025

図3: 亜音速ディフューザ改善が全圧回復率とインテーク全長に及ぼす影響

 

Annual Report Figures for 2025

図4: 低マッハ数におけるインテーク流れ場の数値解析結果と理論モデルとの比較

 

成果の公表

-口頭発表

中山浩太郎, 廣瀨帆, 田所拓馬, 瀧澤兼吾 (東京大学)富岡定毅(JAXA) 中谷辰爾, 津江光洋(東京大学) “主流全温750K条件下でのV-gutterを有するラムジェットモデル燃焼器における高温ジェット燃料の燃焼特性に 関する研究” 第65回航空原動機・宇宙推進講演会 2026

高松俊介ほか, 「ターボ・ラム/スクラム複合サイクルエンジンにおける亜音速ディフューザの性能改善」, 日本航空宇宙学会北部支部2026年講演会, 2026

小林亮太ほか, 「極超音速複合サイクルエンジン用可変インテークのターボジェット作動域における性能評価」, 第69回宇宙科学技術連合講演会, 4K05, 2025

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: 非該当
  • プロセス並列数: 500 - 5000
  • 1ケースあたりの経過時間: 200 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.75

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 12684247.99 0.58
TOKI-ST 1837260.52 1.90
TOKI-GP 0.00 0.00
TOKI-XM 0.00 0.00
TOKI-LM 929.85 0.07
TOKI-TST 248033.96 4.05
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 1000.00 1.60
/data及び/data2 100000.00 0.66
/ssd 20000.00 1.21

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 4.44 0.01

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 6356.96 4.45

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2025年2月~2026年1月)