プラズマアクチュエータを用いた気流制御に関する放電・流れの3次元連成数値解析
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2025年2月~2026年1月)
報告書番号: R25JACA16
利用分野: JSS大学共同利用
- 責任者: 大西直文, 東北大学
- 問い合せ先: 大西直文(naohnishi@tohoku.ac.jp)
- メンバ: 前田 黎, 大西 直文, 佐藤 慎太郎
事業概要
誘電体バリア放電を用いた流体制御デバイスとして, プラズマアクチュエータと呼ばれるデバイスが注目されている. プラズマアクチュエータの実験では放電が電極のスパン方向に分布を持ち, 三次元的な構造を有することが指摘されている. この三次元的な放電構造によってプラズマアクチュエータの誘起流分布も変化することから, 三次元計算が必須であり, 本研究ではプラズマアクチュエータの気流制御効果の検証に向けて放電と流れの統合的な三次元数値計算を行う.
参照URL
なし
JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点
放電現象の計算では Poisson 方程式を毎時間ステップ解く必要があり, 計算は収束計算を伴うため, 計算コストが高い. また本研究では三次元計算を行うため, 必要なメモリ容量が大きく, スーパーコンピュータが必要不可欠である.
今年度の成果
今年度は放電現象と流体現象の連成計算に向けて, 放電過程の三次元計算を行った. 高高度紫外線(UV)照射環境における誘電体バリア放電プラズマアクチュエータ(DBDPA)の放電特性を調査するため, 表面吸着電子がUV照射により光脱着するモデルを構築し, プラズマ流体モデルによる放電過程の数値計算を行った. 気流を誘起する電気流体(EHD)力に対する紫外線照射効果を明らかにするため, 大気圧空気中において正極性ランプ電圧を印加した際に生じる周期的な放電過程を計算対象とした. 計算の結果, ストリーマ放電構造のスパン方向スケールが光脱着の適用によって変化することが確認された(図1). UV照射によりEHD力が減少する傾向が見られるが, ストリーマ形態への放電形態遷移が抑制される程度まで光脱着流束を大きくした場合, EHD力が増加した(図2). 以上から, UV照射がDBDPAのEHD力に及ぼす定性的影響を考察することができ, 今後は実験との比較が求められる. また, 本モデルに加え低圧環境も考慮することで, 高高度環境におけるDBDPAの誘起流特性の調査が可能となる.
成果の公表
-口頭発表
前田黎, 佐藤慎太郎, 大西直文, “Effect of Ultraviolet Irradiation on Streamer Formation of Dielectric Barrier Discharge Plasma Actuator", the 35th International Symposium on Space Technology and Science (ISTS).
JSS利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: 非該当
- プロセス並列数: 36 - 720
- 1ケースあたりの経過時間: 9 時間
JSS3利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 0.42
内訳
JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。
| 計算システム名 | CPU利用量(コア・時) | 資源の利用割合※2(%) |
|---|---|---|
| TOKI-SORA | 1382432.00 | 0.06 |
| TOKI-ST | 3315227.05 | 3.43 |
| TOKI-GP | 0.00 | 0.00 |
| TOKI-XM | 0.00 | 0.00 |
| TOKI-LM | 0.00 | 0.00 |
| TOKI-TST | 0.00 | 0.00 |
| TOKI-TGP | 0.00 | 0.00 |
| TOKI-TLM | 0.00 | 0.00 |
| ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
|---|---|---|
| /home | 0.00 | 0.00 |
| /data及び/data2 | 1000.00 | 0.01 |
| /ssd | 0.00 | 0.00 |
| アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) | J-SPACE | 3.47 | 0.01 |
|---|
※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
ISV利用量
| 利用量(時) | 資源の利用割合※2(%) | |
|---|---|---|
| ISVソフトウェア(合計) | 0.00 | 0.00 |
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2025年2月~2026年1月)


