Certification by Analysis(CbA)に向けた空力解析の研究開発
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2024年2月～2025年1月)
報告書番号: R24JDA201G22
利用分野: 航空技術
- 責任者: 中北和之, 航空技術部門
- 問い合せ先: サンシカアンドレア(sansica.andrea@jaxa.jp)
- メンバ: ラッシャー デービッド, 橋本 敦, 林 謙司, 井手 優紀, 石田 崇, 金森 正史, 丸山 裕子, 松﨑 智明, 小島 良実, 杉岡 洋介, 内田 康介, 山本 貴弘, サンシカ アンドレア
事業概要
航空機設計においては失速や高速バフェット現象を予測するする必要があるが, これらの現象のシミュレーションは非常に計算コストが高い. そのため, 高い計算精度と低い計算コストを両立する技術が求められている. 本事業では, RANS/LESハイブリッド法 (Embedded-LES, ELES) をFaSTARに実装し, 複数の気流条件において検証する.
参照URL
なし
JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点
失速とバフェットの解析では, ３次元複雑形状の解析を実行する必要がある. 高精度を実現するには大きな計算能力が必要であり, JAXAスーパーコンピュータを使用する必要がある.
今年度の成果
昨年度までに開発したELES法を遷音速バフェット状態におけるNASA-CRM形状に適用した. 揚力係数の時間履歴を調べたところ, バフェット現象が再現できていることが分かった. また, ELESによる計算結果は, 実験値との誤差が5%以内でだった. 高忠実度なWMLES法と同等の精度が得られた.
図1: NASA-CRM形状における遷音速バフェットELESの可視化結果
図2: バフェット状態における揚力係数の時間履歴比較
成果の公表
なし
JSS利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: OpenMP
- プロセス並列数: 48 - 1537
- 1ケースあたりの経過時間: 168 時間
JSS3利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 1.76
内訳
JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。
| 計算システム名 | CPU利用量(コア・時) | 資源の利用割合※2(%) |
|---|---|---|
| TOKI-SORA | 46760402.13 | 2.14 |
| TOKI-ST | 97234.25 | 0.10 |
| TOKI-GP | 12.26 | 0.00 |
| TOKI-XM | 8250.86 | 4.02 |
| TOKI-LM | 25475.74 | 1.84 |
| TOKI-TST | 0.00 | 0.00 |
| TOKI-TGP | 0.00 | 0.00 |
| TOKI-TLM | 0.00 | 0.00 |
| ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
|---|---|---|
| /home | 2186.63 | 1.47 |
| /data及び/data2 | 171660.01 | 0.82 |
| /ssd | 37253.97 | 2.00 |
| アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) | J-SPACE | 23.00 | 0.08 |
|---|
※1 総資源に占める利用割合：3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合：対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
ISV利用量
| 利用量(時) | 資源の利用割合※2(%) | |
|---|---|---|
| ISVソフトウェア(合計) | 318.38 | 0.22 |
※2 資源の利用割合：対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2024年2月～2025年1月)