システムレベル技術検討に必要な着陸候補地点の解析
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)
報告書番号: R22JB0101
利用分野: 宇宙探査
- 責任者: 佐藤広幸, 宇宙科学研究所月惑星探査データ解析グループ
- 問い合せ先: 月惑星探査データ解析グループ(z-JLPEDA@ml.jaxa.jp)
- メンバ: 佐藤 広幸, 山本 光生
事業概要
既存のマルチバンド画像データを用い, 月極域(緯度60°以南以北)におけるHapkeパラメタマップの算出, およびそれを用いて測光補正されたカラーモザイクマップを作成する. これらは月極域ミッションの着陸地点・走行経路検討に必要なデータプロダクトである.
参照URL
JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点
テラバイト~ペタバイトに及ぶ大量の月惑星探査データを処理し, 高解像度の結果を比較的短時間で得るためには, JSSのように非常に多くのコアを搭載する並列計算機の利用が非常に有効である.
今年度の成果
NASAの月探査衛星Lunar Reconnessance Orbiter(LRO)搭載のWide Angle Camera(WAC), および, JAXAの月探査衛星SELENE搭載のMulti-band Imagerのデータを用いた, 月南北両極域のカラーモザイクマップを作成した. 従来より高い精度・解像度の地形データの使用, Hapkeパラメタの計算アルゴリズムの改良, そして光線追跡計算による影領域観測の精密な除去により, 偽色がこれまでより少なく精度の高いプロダクト作成に成功した. 新しい高解像度極域マップをもとに, 宇宙風化度や鉄含有量マップを作成し, 月における宇宙風化の緯度依存性や地殻成長メカニズムに関する理解に貢献した.
成果の公表
-口頭発表
Sato H., WAC Polar Product Updates, LROC science team meeting, Oct. 18, 2022.
-ポスター発表
vSato H., Ohtake M., Latitudinal trend of the lunar south pole, 54th Lunar Planet. Sci. Conf., Abst #1824, 2023.
JSS利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: 自前スクリプトによる手動並列化
- プロセス並列数: 12 – 36
- 1ケースあたりの経過時間: 1 時間
JSS3利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 0.01
内訳
JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。
計算システム名 | CPU利用量(コア・時) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
TOKI-SORA | 0.00 | 0.00 |
TOKI-ST | 72395.40 | 0.07 |
TOKI-GP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-XM | 0.00 | 0.00 |
TOKI-LM | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TST | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TGP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TLM | 0.00 | 0.00 |
ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
/home | 212.37 | 0.19 |
/data及び/data2 | 59885.15 | 0.46 |
/ssd | 30848.33 | 4.27 |
アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) | J-SPACE | 0.00 | 0.00 |
---|
※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
ISV利用量
利用量(時) | 資源の利用割合※2(%) | |
---|---|---|
ISVソフトウェア(合計) | 0.00 | 0.00 |
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月~2023年1月)