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H3ロケットプロジェクト

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2021年2月~2022年1月)

報告書番号: R21JK2302

利用分野: 宇宙技術

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  • 責任者: 岡田匡史, 宇宙輸送技術部門H3プロジェクトチーム
  • 問い合せ先: 根岸 秀世(negishi.hideyo@jaxa.jp)
  • メンバ: 青野 淳也, 安部 賢治, 雨川 洋章, 大門 優, 福田 太郎, 藤原 大典, 深澤 修, 福島 裕馬, 芳賀 臣紀, 伊藤 浩之, 金森 正史, 根岸 秀世, 中島 健賀, 大野 真司, 清水 太郎, 堤 誠司, 竹川 国之, 外山 雅士, 鵜飼 諭史, 山田 梨加

事業概要

H3ロケットは, 柔軟性, 高信頼性, 低価格の3つの要素を実現することを目指し, 現在開発中の日本の新しい基幹ロケットである. 国の重要な人工衛星や探査機などを宇宙へ輸送する手段を今後も日本が持ち続けるために, 現在運用しているH-IIAロケット, H-IIBロケットの後継機として開発中. H3ロケットは, 国の衛星だけでなく民間の商業衛星を毎年打ち上げていくことも視野に入れており, JAXAとプライムコントラクタである三菱重工業(株)を始めとする国内の関連企業が開発段階から総力を結集して, これまで培った運用経験等を活かして全体のシステムを刷新し, 低価格・柔軟性・高信頼性を兼ね備えたロケットの実現を目指している.

参照URL

http://www.jaxa.jp/projects/rockets/h3/indexj.html 参照.

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

H3ロケットのような大規模な技術開発プロジェクトでは, リスクマネージメントが極めて重要であり, 新たな技術をシステムレベルで検証する際にリスクが顕在化すると, 大きな手戻りが生じ, スケジュールと開発費に大きなインパクトを与える. 定められたスケジュールと開発費でプロジェクトを完遂するためには, 開発計画立案や技術開発プロセス自体にも効率化や確実化のための工夫が必須であり, その観点で数値シミュレーション技術とJSS2(計算機環境)はH3ロケットの開発において極めて重要な役割を果たしている.

今年度の成果

詳細設計が進む1段エンジンLE-9に関連して, JSS3を活用することで設計妥当性評価やリスク評価, 改良検討を実施した. FY2021も燃焼器およびターボポンプに関連した改良設計に資する各種解析を実施し, 実エンジン開発に貢献した.

成果の公表

なし

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: FLAT
  • プロセス並列数: 128 – 16000
  • 1ケースあたりの経過時間: 300 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 14.03

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 323981464.75 15.76
TOKI-ST 1177976.71 1.45
TOKI-GP 189.74 0.13
TOKI-XM 37779.58 27.22
TOKI-LM 21481.42 1.60
TOKI-TST 2076545.45 43.57
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 6456.52 19.85

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 4281.66 4.26
/data及び/data2 232478.04 2.48
/ssd 5155.69 1.33

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 228.84 1.55

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 4371.85 3.06

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2021年2月~2022年1月)