aFJR軽量吸音ライナ技術開発
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2017年4月~2018年3月)
報告書番号: R17JA2740
利用分野: 航空技術
- 責任者: 西澤敏雄 航空技術部門aFJRプロジェクトチーム
- 問い合せ先: 榎本俊治 enomoto.shunji@jaxa.jp
- メンバ: 榎本俊治, 石井達哉, 佐々木大輔, 藤秀実, 岩船翼, 赤見坂祐輔, 神田拓磨, 稲垣諒, 森田徹
事業概要
aFJRプロジェクトは,国内のジェットエンジンメーカーが環境適合性を向上する技術を開発・実証し,次世代ジェットエンジンの国際共同開発において設計分担を狙える技術レベルを目指すことを目的としている.ファンに関しては,今後の高バイパス比化に伴うファンの大型化に対応するため,先進シミュレーション技術及び複合材評価技術を応用することにより,空力効率が高くて軽量なファンブレード技術を開発する.
その中の軽量吸音ライナ技術開発においては,吸音ライナによって音波が吸収されるシミュレーションを行う技術を開発し,より吸音率が高い形状の考案をする.
参照URL
「aFJR(高効率軽量ファン・タービン技術実証)プロジェクト | 航空環境技術の研究開発プログラム(ECAT) | JAXA航空技術部門」参照.
JSS2利用の理由
LES計算のため,計算量とストレージ使用量が多く,SORA-PP, TPP, FSの利用が必要だった.
今年度の成果
6次精度コンパクトスキームを用いた音波の減衰が少ない解析コードであるUPACS-LESを用いて, グレージング流れの有る吸音ライナの数値シミュレーション方法を検討し,2次元かつ層流を仮定した条件で吸音特性の取得を試みた.図1は音圧の動画である.図の左から右に向かって伝播する音波が,図中央下部に設置されている吸音セルによって吸音されている様子が表れている.
図1(ビデオ): 音圧
成果の公表
■ 口頭発表
1) 榎本俊治,石井達哉,赤見坂祐輔,藤秀実, “グレージング流れを伴う吸音ライナの数値解析”, 第50回流体力学講演会/第36回航空宇宙シミュレーション技術シンポジウム, 2018(予定)
JSS2利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: MPI
- スレッド並列手法: N/A
- プロセス並列数: 12 – 24
- 1ケースあたりの経過時間: 40.00 時間
利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 0.24
内訳
JSS2のシステム構成や主要な仕様は、JSS2のシステム構成をご覧下さい。
計算システム名 | コア時間(コア・h) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
SORA-MA | 0.00 | 0.00 |
SORA-PP | 172,878.44 | 2.16 |
SORA-LM | 0.00 | 0.00 |
SORA-TPP | 100,091.06 | 11.17 |
ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
/home | 486.37 | 0.34 |
/data | 21,003.73 | 0.39 |
/ltmp | 11,914.07 | 0.90 |
アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
J-SPACE | 9.39 | 0.40 |
※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2017年4月~2018年3月)