JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月～2023年1月)

報告書番号: R22JR3500

利用分野: 宇宙技術

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• 責任者: 久世暁彦, 第一宇宙技術部門GOSAT-2プロジェクトチーム
• 問い合せ先: 上田 陽子(ueda.yoko@jaxa.jp)
• メンバ: 橋本 真喜子, 木幡 賢二, 片岡 文恵, 小林 由季, 菊地 信弘, 牧野 太郎, 間渕 知行, 西野 孝明, 杉本 紘平, 末武 秀己, 上田 陽子, 和田 盛哲, 吉田 武仁

事業概要

主たる温室効果ガスの濃度分布, 吸収排出量のより高い精度での算出・推定を行い, 以下の寄与により環境行政に貢献する. また, これまでの地球観測技術を継承・発展させ, 将来の地球観測衛星に必要な技術開発を行う.

・気候変動予測精度の向上への寄与

・地球システムの変化の早期検出への寄与

・人為的な温室効果ガス排出の削減状況や自然吸収源の変動状況の把握への寄与

・大気汚染監視に関する政策への寄与

参照URL

http://www.jaxa.jp/projects/sat/gosat2/index_j.html 参照.

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

GOSAT-2の観測データを処理するミッション運用系システムを構成するシステムとして, 処理アルゴリズム改訂時に, JSS3で過去に取得した全観測データの再処理を実施する. また, 再処理に必要な全データの遠隔地保存先として利用する.

GOSAT-2プロダクトの再処理対象は過去に取得した全観測データであり, 標準処理よりもより多くの計算機リソース(コア, メモリ, ストレージ等)を必要とする. 再処理の期間を短縮し, 再処理後のプロダクトをより早くユーザに提供するためにJSS3の利用が必要である.

今年度の成果

GOSAT-2のTANSO-FTS-2及びTANSO-CAI-2による観測開始以降, JSS3上でのプロダクトの再処理のため, GOSAT-2ミッション運用系システムからJSS3へのL0データの伝送を行っている.

2022年度は, TANSO-FTS-2のマイナーバージョンアップ(プロトタイプ版;V211)を1回行い, 環境研での評価用にサンプルとして過去14カ月分の観測データの再処理をJSS3で行った. メジャーバージョンアップ(定常処理・一般公開用;V220)については3月末にリリース予定であり, 定常処理開始次第, 過去分の全観測データの再処理をJSS3上で実施する予定である.

今年度のTANSO-FTS-2 L1プロダクトのバージョンアップ履歴(予定含む)を以下に示す.

・バージョン 211.211:2023年1月 (プロトタイプ版)

【L1A/B】干渉計ディレイ値の更新

【L1B】スキャンミラー反射率の見直し

・バージョン 220.220:2023年3月

【L1A/B】等距離変換時の最大信号位置検出範囲の変更/レーザ波長指示値の

固定化/処理対象L0の状態により1観測点抜けが発生する不具合の修正

【L1B】TIR非線形補正係数, 内部透過率テーブル及びスキャンミラー反射率の見直し

2019年7月より, GOSAT-2 Product Archiveページ(https://prdct.gosat-2.nies.go.jp/index.html.ja)にてTANSO-FTS-2 L1A/B及びTANSO-CAI-2 L1Aプロダクトの一般提供を開始している.

成果の公表

なし

JSS利用状況

計算情報

• プロセス並列手法: 非該当
• スレッド並列手法: OpenMP
• プロセス並列数: 1
• 1ケースあたりの経過時間: 5 分

JSS3利用量

総資源に占める利用割合※1(%): 0.00

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

※1 総資源に占める利用割合：3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合：対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

ISV利用量

※2 資源の利用割合：対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2022年2月～2023年1月)