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クロスフロー型微粒化機構のモデリングに関する技術習得

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2021年2月~2022年1月)

報告書番号: R21JTET51

利用分野: 技術習得方式

PDFはここからダウンロード

  • 責任者: 青山剛史, 航空技術部門航空機ライフサイクルイノベーションハブ
  • 問い合せ先: 坂野友香理(y.sakano@akane.waseda.jp)
  • メンバ: 坂野 友香理

事業概要

航空宇宙用エンジンのメインバーナ等において用いられるクロスフロー型微粒化機構を高速かつ高精度に再現する, 数値計算用微粒化モデルの構築を目指した研究を行っている. ここで, 従来の微粒化解析は, 気相と液相の一部をオイラー的に解いた上で, 微粒化液滴のうち球に近い形状のみを対象としてラグランジュ置換を実施することで高速化を目指すことが多い. しかし, 本研究においては, 個別液滴形状を認識した上でその後の挙動を予測する, つまり「形状認識」および「挙動予測」を行うサブモデルを新たに構築し, 計算コストの増大する部分に深層学習を導入することで, 計算の精度と速度を両立した微粒化モデルを目的としている. このモデルの構造の詳細を, 図1へと示す. この実現に向け, 本年度は, (1)データベースの構築手法の提案, (2)提案手法を用いた個別の深層学習モデルの学習・評価を実施した.

参照URL

なし

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

微粒化モデリングに向け, 液滴挙動に関するデータベースを取得する事, そして, 深層学習ネットワークの学習を実施する事を目的にJAXAスーパーコンピュータを利用した. 本研究で導入を目指す深層学習ネットワークの学習を行うには, 大規模かつ正確な学習用データベースが必要であるため, スーパーコンピュータ上で二相流解析ソルバを用いて詳細数値計算を行うことで, 必要なデータベースを効率的に取得できるという利点がある. この詳細数値計算の結果得られた微粒化現象を, 図2へと示す. さらに, スーパーコンピュータを用いることで, 深層学習ネットワークの学習においてGPUを利用し, 効率的にモデルの構築を実施することが可能となった.

今年度の成果

まず, 二相流解析ソルバを用いた計算の結果として得られるVOF(流体体積率)のデータより, 必要な情報を抽出し, 深層学習モデルの学習用データベースとして用いるためのデータ抽出手法を提案した. 具体的には, 「形状認識」モデルの構築に向けて「幾何学的に液滴の三次元形状を評価する手法」を提案し, 「挙動予測」モデルの構築に向けて「個別の液滴の時系列挙動を抽出する手法」を提案した. さらに, これらの手法を用いて実際に深層学習モデルの構築を行い, 「形状認識」および「挙動予測(分裂判定と分裂点予測)」に対して, 深層学習モデルが適用可能であることを示した.

Annual Reoprt Figures for 2021

図1: 提案する微粒化モデルの構造

 

Annual Reoprt Figures for 2021

図2: クロスフロー微粒化の詳細数値計算結果

 

成果の公表

-査読付き論文

Sakano, Y., Nambu, T., Mizobuchi, Y., and Sato, T., "Evaluation of three-dimensional droplet shape for analysis of the crossflow-type atomization," Mechanical Engineering Journal, Vol.9, No.1, 2022.

-口頭発表

1) 坂野友香理, 南部太介, 溝渕泰寛, 佐藤哲也, "クロスフロー燃料微粒化における時系列変化抽出手法の提案," 第58回燃焼シンポジウム(オンライン), 2021年.

2) Sakano, Y., Nambu, T., Mizobuchi, Y., and Sato, T., "Shape Recognition of Fuel Atomization in Crossflow using Deep Learning," AIAA SciTech Forum, 2022.

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: 非該当
  • プロセス並列数: 1452
  • 1ケースあたりの経過時間: 24 時間

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.02

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 CPU利用量(コア・時) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 371793.87 0.02
TOKI-ST 22008.36 0.03
TOKI-GP 53.71 0.04
TOKI-XM 0.00 0.00
TOKI-LM 0.00 0.00
TOKI-TST 0.00 0.00
TOKI-TGP 0.00 0.00
TOKI-TLM 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 10.00 0.01
/data及び/data2 6500.00 0.07
/ssd 100.00 0.03

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 0.00 0.00

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

ISV利用量

ISVソフトウェア資源
利用量(時) 資源の利用割合※2(%)
ISVソフトウェア(合計) 4.38 0.00

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2021年2月~2022年1月)


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所在地

JAXA(宇宙航空研究開発機構) 調布航空宇宙センター
所在地 〒182-8522 東京都
調布市深大寺東町7-44-1