JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2021年2月～2022年1月)

報告書番号: R21JDA201N10

利用分野: 航空技術

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• 責任者: 青山剛史, 航空技術部門航空機ライフサイクルイノベーションハブ
• 問い合せ先: 北村圭一(kitamura@ynu.ac.jp)
• メンバ: 古澤 善克, 橋本 敦, 石戸 大智, 金森 正史, 栗原 啓和, 北村 圭一, 間々下 智広, 本木 翔吾, 牧野 楓, 眞柄 孝基, 仲原 宏哉, 二村 和樹, 鈴木 恵太, 筒井 史也, 塚本 悠太, 安村 祐哉

事業概要

低速バフェット条件における航空機全機周りの高解像Delayed DESを実施した. この計算例は, 世界的に実験データと一致する結果を得難い事が知られている. 本研究では, 高解像度化されたHR-DDESとHR-SLAU2を組み合わせた計算を行い, 従来手法と比較した. そしてその効果を数値実験により確認した.

参照URL

なし

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

1) 本研究では航空機全機周りの大規模非定常CFDを行っており, スパコンが必須である. 2) 同時に本研究では新しい流体計算法の提案を行うため, 提案手法が様々な空力問題に対し妥当な解を与える事を確認する必要がある. この際にも多くの計算ケースを効率良く実行するためにスパコンが必要である.

今年度の成果

主翼の剥離点位置と主翼断面速度に着目し, 高解像度化された手法(HR-SLAU2&HR-DDES)と従来手法(HR-SLAU2&SA-DDES, SLAU2&SA-DDES)の計算結果と実験結果を比較した. 主翼剥離点位置については, 高解像度化された手法の方が, 従来手法よりも翼端側に存在しており, 実験結果と近い位置となっていた. また, 主翼断面速度の可視化結果から, 高解像度化された手法では主翼の後流が尾翼の下面を通過しており, 実験結果と一致していることが明らかになった.

図1: 剥離点位置の比較(AoA11.05)

図2: 剥離点位置の比較(AoA13.08)

図3: 主翼断面速度の比較(AoA11.05)

図4: 主翼断面速度の比較(AoA13.08)

成果の公表

-口頭発表

安村祐哉, 北村圭一, 古澤善克(横国大), 金森正史, 橋本敦(JAXA):NASA CRM低速バフェットの非定常流体解析における乱流モデルと数値流束関数の比較, 第53回流体力学講演会/第39回航空宇宙数値シミュレーション技術シンポジウム Seventh Aerodynamics Prediction Challenge (APC-7), 1A20, 2021年6月30日.

JSS利用状況

計算情報

• プロセス並列手法: MPI
• スレッド並列手法: OpenMP
• プロセス並列数: 512
• 1ケースあたりの経過時間: 50 時間

JSS3利用量

総資源に占める利用割合※1(%): 0.63

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

※1 総資源に占める利用割合：3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合：対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

ISV利用量

※2 資源の利用割合：対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2021年2月～2022年1月)