宇宙システム解析検証(プロジェクト上流における複合モデルベースデザイン技術の構築)
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2021年2月~2022年1月)
報告書番号: R21JDG20177
利用分野: 研究開発
- 責任者: 清水太郎, 研究開発部門第三研究ユニット
- 問い合せ先: 水野 光, JAXA 研究開発部門 第三研究ユニット(mizuno.hikaru@jaxa.jp)
- メンバ: 水野 光
事業概要
近年, 宇宙機業界でもMBDアプローチやによる開発の効率化, デジタル化による開発手法刷新についての研究が盛んに行われている. 第3研究ユニットでは開発早期の宇宙機システム設計開発の効率化を目的として, モデルベース開発技術の取り込み・適用の研究を進め, 宇宙機設計に必要なシステムシミュレーション技術の開発を実施している.
本事業では, 衛星概念検討フェーズで実施されるMATLABベースの各種シミュレーションの計算, 特にパラメータスタディやモンテカルロシミュレーションのような大量の計算をJSS3上で実行する手法開発を実施する.
参照URL
https://stage.tksc.jaxa.jp/jedi/sysd/index.html 参照.
JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点
・JAXA職員であれば煩雑な手続き無しでクイックに利用可能であること
・JAXA内のシステムであるため, 同じJAXAイントラネット内で接続可能であり情報流出のリスクが少ないこと
・システム使用方法について手厚いサポートがクイックに受けられること
・Linuxコンテナ技術に対応していること
今年度の成果
成果①
MATLAB Parallel Computing Toolboxを利用し, JSS3 TOKI-RURIのWindows10 Virtual Machineにて, マルチコアCPU上でのMATLAB並列計算方法を構築した.
試行として宇宙機のモンテカルロシミュレーション解析モデルを並列計算実行し, 従来より約22倍高速にSimulinkモデルの計算が可能であることを確認した.
成果②
MATLAB CompilerとSimulink Compilerを使用し, 各種のMATLABシミュレーションモデルの計算をDockerコンテナで動作するStandalone Applicationとして実装する手法を構築した.
また, DockerコンテナをJSS上で動作するSingularityコンテナに変換し, JSS3 TOKI-RURI上でバッチジョブにより50並列でMATLABモデルの計算が実現できることを確認した.
成果の公表
なし
JSS利用状況
計算情報
- プロセス並列手法: 非該当
- スレッド並列手法: 非該当
- プロセス並列数: 1
- 1ケースあたりの経過時間: 30 分
JSS3利用量
総資源に占める利用割合※1(%): 0.03
内訳
JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。
計算システム名 | CPU利用量(コア・時) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
TOKI-SORA | 0.00 | 0.00 |
TOKI-ST | 198575.97 | 0.24 |
TOKI-GP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-XM | 0.00 | 0.00 |
TOKI-LM | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TST | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TGP | 0.00 | 0.00 |
TOKI-TLM | 0.00 | 0.00 |
ファイルシステム名 | ストレージ割当量(GiB) | 資源の利用割合※2(%) |
---|---|---|
/home | 5.00 | 0.00 |
/data及び/data2 | 50.00 | 0.00 |
/ssd | 50.00 | 0.01 |
アーカイバシステム名 | 利用量(TiB) | 資源の利用割合※2(%) | J-SPACE | 0.00 | 0.00 |
---|
※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
ISV利用量
利用量(時) | 資源の利用割合※2(%) | |
---|---|---|
ISVソフトウェア(合計) | 0.00 | 0.00 |
※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.
JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2021年2月~2022年1月)