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GOSAT-2利用研究

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2020年4月~2021年3月)

報告書番号: R20JR3501

利用分野: 宇宙技術

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  • 責任者: 久世暁彦, 第一宇宙技術部門GOSAT-2プロジェクトチーム
  • 問い合せ先: 菊地信弘(地球観測研究センター)(kikuchi.nobuhiro@jaxa.jp)
  • メンバ: 木幡 賢二, 吉田 武仁, 片岡 文恵, 橋本 真喜子, 石田 慎, 山崎 朋朗, 野口 英行, 菊地 信弘, 須藤 洋志

事業概要

温室効果ガス観測技術衛星「いぶき2号」(GOSAT-2)が観測する高分解能スペクトルデータから二酸化炭素, メタンおよび一酸化炭素の大気中濃度を導出する. そのための導出アルゴリズムの開発, 検証および改善を行う.

参照URL

パリ協定実現に向けた温室効果ガスの長期観測継続へ~「いぶき2号」による二酸化炭素分布の初解析~
| 地球が見える | JAXA 第一宇宙技術部門 地球観測研究センター(EORC)
」参照.

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

衛星観測データから温室効果ガス濃度を導出する処理を行うためにJAXAスーパーコンピュータを利用する. 1日分の観測データを処理するために, おおよそ100時間のCPUタイムを必要とする. 1ノードあたり12コアを持つプレポストシステムを同時に10ノード利用すると, 1日分の観測データがおよそ1時間で処理できる.

今年度の成果

我々はJAXA/EORCにおいて, GOSAT-2のレベル1データから二酸化炭素, メタンおよび一酸化炭素の大気中濃度を導出するためのアルゴリズム(レベル2アルゴリズム)の開発を進めている. GOSAT-2の利点は, 短波長近赤外(SWIR)において太陽反射光スペクトルの偏光観測を行なっていることと, 熱赤外(TIR)における熱放射スペクトルをSWIRと同一のフットプリントで観測していることである. 我々のレベル2アルゴリズムは, SWIRにおける偏光情報にTIRの情報を加えて, 二酸化炭素とメタンの対流圏における濃度分布を鉛直方向2層まで導出するものである. これによってGOSAT-2の本来の性能が発揮され, 温室効果ガス吸収排出量の推定精度をさらに向上させることを目的としている. 本年度は, TIRの校正精度が改善された新しいバージョンのレベル1データを用い, 2019年2月から2020年3月までのGOSAT-2データに対してレベル2処理を行った. 図1(左)に二酸化炭素のカラム平均濃度の2020年3月における月平均値を示す. 一方, 図1(右)は二酸化炭素の対流圏下層における月平均値である. 二酸化炭素は長寿命の分子であるため発生源とそれ以外のところで濃度のコントラストが小さいが, 対流圏下層濃度はカラム平均濃度よりもコントラストが強調されることが分かる. 同様に, 図2にメタンのカラム平均濃度(左)と対流圏下層濃度(右)を示す. 対流圏下層濃度を見ると, 二酸化炭素と同じように発生源とそれ以外とでのコントラストが強調されているが, 南半球の海上では濃度が低すぎると思われるので, 今後さらに検討・改善が必要である. 図3は一酸化炭素のカラム平均濃度の月平均値である. 一酸化炭素の鉛直分布はGOSAT-2からは導出できない. 図3(右)は2020年1月の月平均値であるが, オーストラリア東部で頻発した森林火災から発生した一酸化炭素がはっきりと捉えられている.

Annual Reoprt Figures for 2020

図1: (左) GOSAT-2から導出した二酸化炭素カラム平均濃度の2020年3月における月平均値. (右) 同じく二酸化炭素の対流圏下層濃度の月平均値.

 

Annual Reoprt Figures for 2020

図2: (左) GOSAT-2から導出したメタンカラム平均濃度の2020年3月における月平均値. (右) 同じくメタンの対流圏下層濃度の月平均値.

 

Annual Reoprt Figures for 2020

図3: (左) GOSAT-2から導出した一酸化炭素カラム平均濃度の2020年3月における月平均値. (右) 同じく2020年1月における月平均値. オーストラリア森林火災による濃度上昇が捉えられている.

 

成果の公表

-Web

https://www.eorc.jaxa.jp/GOSAT/GPCG/index_GOSAT2.html

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: 非該当
  • スレッド並列手法: OpenMP
  • プロセス並列数: 1
  • 1ケースあたりの経過時間: 10 時間

JSS2利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.11

 

内訳

JSS2のシステム構成や主要な仕様は、JSS2のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 コア時間(コア・h) 資源の利用割合※2(%)
SORA-MA 0.00 0.00
SORA-PP 142,887.54 1.12
SORA-LM 0.00 0.00
SORA-TPP 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 36.97 0.03
/data 49,567.47 0.96
/ltmp 7,570.69 0.64
アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 0.00 0.00

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.09

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 コア時間(コア・h) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 0.03 0.00
TOKI-RURI 34,634.52 0.20
TOKI-TRURI 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 27.43 0.02
/data 97,930.59 1.64
/ssd 274.30 0.14

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 0.00 0.00

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2020年4月~2021年3月)


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所在地

JAXA(宇宙航空研究開発機構) 調布航空宇宙センター
所在地 〒182-8522 東京都
調布市深大寺東町7-44-1