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ImPACTドローン受託研究

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2020年4月~2021年3月)

報告書番号: R20JCMP17

利用分野: 競争的資金

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  • 責任者: 牧野好和, 航空技術部門航空システム研究ユニット
  • 問い合せ先: 田辺 安忠(tanabe.yasutada@jaxa.jp)
  • メンバ: 田辺 安忠, 菅原 瑛明, 田中 陸久, 竹川 国之, 木村 桂大

事業概要

マルチロータ型ドローンや空飛ぶクルマ(eVTOL)の複雑な流れ場について, 高忠実度のCFDによるシミュレーションを行い, その構造の解明を行う. 特にマルチロータの発する騒音やマルチロータが地面に接近する際の地面効果やダウンウォッシュの分布について解析を実施している.

参照URL

https://www.aero.jaxa.jp/research/star/rotary/ 参照.

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

回転翼周りの流れ場は本質的に非定常性を有し, ブレードの弾性変形や舵角変化も常に伴うことから, 空間精度と時間精度は共に高くする必要がある. 高忠実度のCFD解析は非常に計算コストが高く, 高性能のスパコンの利用が必須である.

今年度の成果

今年度は図1に示すクアッドロータのドローンについて, 地面からの飛行高さの変化による飛行性能変化と流れ場の様子について解析を行った. 図2は地面からロータ直径の半分に相当する高さでホバリング飛行をしている単独ロータの流れ場の様子を示しているが, ロータからのダウンウォッシュが地面に沿って広がっていく様子がわかる. 図3にクアッドロータ・ドローンが同じ地面からの高さでホバリングしている流れ場の様子を示しているが, 内側のロータ部分は地面からの流れの跳ね返りで循環が生じており, 飛行性能が劣化していると考えられる. また, 地面に沿う流れの様子を図4に示すが, ロータの中心からの流れは単独ロータとほぼ同じであるが, ロータ間の隙間からは高い高度に達する強い流れの吹き出しがあり, 在来のヘリと異なるダウンウォッシュの構造を有することが分かった.

Annual Reoprt Figures for 2020

図1: 解析対象の可変ピッチ制御のクアッドロータ・ドローン

 

Annual Reoprt Figures for 2020

図2: シングルロータの地面効果内ホバリング時の流れ場の様子

 

Annual Reoprt Figures for 2020

図3: クアッドロータ・ドローンが地面効果内でホバリングする時の流れ場の様子.

 

Annual Reoprt Figures for 2020

図4: クアッドロータ・ドローンのダウンウォッシュとアウトウォッシュの様子

 

成果の公表

-査読付き論文

1) Yasutada Tanabe, Hideaki Sugawara, Shigeru Sunada, Koichi Yonezawa, Hiroshi Tokutake:Quadrotor Drone Hovering in Ground Effect, Journal of Robotics and Mechatronics, Vol. 33, No. 2, 2021.

-査読なし論文

1)田辺安忠, 菅原瑛明, 砂田茂, 得竹浩, 米澤宏一:マルチコプタの地面効果に関する数値シミュレーション, 第58回飛行機シンポジウムOnline, 2020年11月25~27日

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: 非該当
  • スレッド並列手法: OpenMP
  • プロセス並列数: 1
  • 1ケースあたりの経過時間: 2000 時間

JSS2利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.32

 

内訳

JSS2のシステム構成や主要な仕様は、JSS2のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 コア時間(コア・h) 資源の利用割合※2(%)
SORA-MA 114,010.97 0.02
SORA-PP 248,096.23 1.94
SORA-LM 0.00 0.00
SORA-TPP 106,568.94 10.06

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 3,553.26 3.26
/data 14,210.65 0.27
/ltmp 2,664.57 0.23
アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 6.24 0.21

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.39

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 コア時間(コア・h) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 296,580.56 0.06
TOKI-RURI 499,531.47 2.86
TOKI-TRURI 19,187.89 1.55

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 4,552.15 3.12
/data 19,505.65 0.33
/ssd 1,165.62 0.61

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 6.24 0.21

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2020年4月~2021年3月)


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所在地 〒182-8522 東京都
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