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普遍的なLESを実現するSGS応力方程式型モデリングの研究

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2020年4月~2021年3月)

報告書番号: R20JCMP08

利用分野: 競争的資金

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  • 責任者: 青山剛史, 航空技術部門数値解析技術研究ユニット
  • 問い合せ先: 松山 新吾(smatsu@chofu.jaxa.jp)
  • メンバ: 松山 新吾

事業概要

本研究では SGS 応力の輸送方程式を解くことにより, 対象とする流れ場に合わせたチューニングを全く必要としない普遍的なLESの実現を目指す. SGS応力方程式は空間フィルタリング操作から厳密に導出されるものであるが, 式に含まれる相関項についてモデリングを必要とし, その良し悪しがLESの解析精度を決める. そこで, 乱流噴流の DNS データベースを利用したアプリオリテストにより相関項のモデリングを行い, 新たな SGS 応力方程式型 LES モデルを確立する.

参照URL

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18K03963/ 参照.

JAXAスーパーコンピュータを使用する理由と利点

SGS応力方程式の相関項をモデリングするためのアプリオリテストには DNS による統計データが必要となる. 本研究で目指すような Re > 10000 以上の高レイノルズ数条件で DNS を実施するには10億点オーダーの格子点数が必要であるため, スパコン上でのみ実行が可能な大規模解析になる. したがって, 本研究の遂行にはスパコンが必須である.

今年度の成果

昨年度までに構築したSGS応力方程式型のLESモデルでは, SGS応力を高精度に評価できるもののSGS速度成分そのものを評価することはできない. 粗い格子でLESを実施した場合, GS速度成分のみでは良い結果が得られないことが予想されるため, 本年度はSGS速度成分を評価する手法について取り組んだ. DNSデータベースを利用したアプリオリテスト(図1および2)によりGS速度成分とSGS応力に対するSGS速度成分の相関を分析した. 瞬時場について相関を評価した結果(図3)からは, 単純な相関を見出すことはできなかったが, 今後, 機械学習などより高度な手法による分析を実施したい.

Annual Reoprt Figures for 2020

図1: Re = 104 での DNS による x-y 断面における瞬時のx方向速度場 u とフィルタリングされた速度場データ.

 

Annual Reoprt Figures for 2020

図2: 異なるサイズのフィルターにより空間フィルタリングされたDNSデータから得られた瞬時のSGS応力場(tau11).

 

Annual Reoprt Figures for 2020

図3: GS速度成分とSGS応力に対するSGS速度成分u'の相関. uとtau11のスキャッタープロットをu'により色付けした結果を表示.

 

成果の公表

-査読なし論文

1) 松山 新吾, "OK, LES. 乱流噴流の答えを教えて", 宇宙航空研究開発機構特別資

料: 流体力学講演会/航空宇宙数値シミュレーション技術シンポジウム2020オンライン論文集, JAXA-SP-20-008, pp.83-91, 2020.

2) 松山 新吾, "SGS 応力輸送方程式による LES モデリング", 第34回数値流体力学シンポジウム講演論文集, A02-3, 2020.

3) 松山 新吾, "SGS 応力輸送方程式による LES モデリングの提案", 第36回生研TSFDシンポジウム講演論文集, 2021.

-口頭発表

1) 松山 新吾, "OK, LES. 乱流噴流の答えを教えて", 宇宙航空研究開発機構特別資料: 流体力学講演会/航空宇宙数値シミュレーション技術シンポジウム2020オンライン, 2020.

2) 松山 新吾, "SGS 応力輸送方程式による LES モデリング", 第34回数値流体力学シンポジウム, 2020.

3) 松山 新吾, "SGS 応力輸送方程式による LES モデリングの提案", 第36回生研TSFDシンポジウム, 2021.

JSS利用状況

計算情報

  • プロセス並列手法: MPI
  • スレッド並列手法: OpenMP
  • プロセス並列数: 750 - 1500
  • 1ケースあたりの経過時間: 100 時間

JSS2利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 0.10

 

内訳

JSS2のシステム構成や主要な仕様は、JSS2のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 コア時間(コア・h) 資源の利用割合※2(%)
SORA-MA 596,064.44 0.11
SORA-PP 0.00 0.00
SORA-LM 44.56 0.03
SORA-TPP 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 342.25 0.31
/data 1,628.02 0.03
/ltmp 279.02 0.02
アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 0.00 0.00

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

 

JSS3利用量

 

総資源に占める利用割合※1(%): 2.28

 

内訳

JSS3のシステム構成や主要な仕様は、JSS3のシステム構成をご覧下さい。

計算資源
計算システム名 コア時間(コア・h) 資源の利用割合※2(%)
TOKI-SORA 12,565,200.36 2.70
TOKI-RURI 0.00 0.00
TOKI-TRURI 0.00 0.00

 

ファイルシステム資源
ファイルシステム名 ストレージ割当量(GiB) 資源の利用割合※2(%)
/home 342.25 0.23
/data 1,628.02 0.03
/ssd 13.62 0.01

 

アーカイバ資源
アーカイバシステム名 利用量(TiB) 資源の利用割合※2(%)
J-SPACE 0.00 0.00

※1 総資源に占める利用割合:3つの資源(計算, ファイルシステム, アーカイバ)の利用割合の加重平均.

※2 資源の利用割合:対象資源一年間の総利用量に対する利用割合.

JAXAスーパーコンピュータシステム利用成果報告(2020年4月~2021年3月)


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所在地

JAXA(宇宙航空研究開発機構) 調布航空宇宙センター
所在地 〒182-8522 東京都
調布市深大寺東町7-44-1